自主トレの沖永良部でトークショー 阪神・近本選手 「島で遊んだ経験が生きている」
自主トレのため鹿児島県沖永良部島に来島したプロ野球阪神タイガースの近本光司選手(29)の日本シリーズ優勝記念トークショー(和泊町主催)が8日、同町の和泊中学校体育館であった。兵庫県淡路島出身の近本選手は同じ離島の子どもたちへのお願いとして「僕が小さい頃、プロ野球選手が島で教室を開いてくれた事を今でも覚えている。そしてプロ選手になれた。皆さんにも近本が沖永良部で自主トレしていた事を覚えていて、次代の子どもたちに伝えてほしい」と呼び掛けた。 トークショーは和泊、知名両町役場職員で野球経験者の2人が質問し、近本選手が答える形で進行。試合や練習で声を出す大切さについて、近本選手は「ぎりぎりの場面で声が出せるのは、今まで声を出しているかどうかで決まる。子どもの時から試合中も練習中も声を出しながらプレーをするのが基礎となる」と答えた。 打撃や走塁がうまくなるためには「バッティング練習は前から来たボールを投げた人に打ち返す、トスバッティングが大事だと思っている。足が速くなるためには、公園や砂浜、山でたくさん遊ぶこと。僕も島でよく遊んだ経験が今も生きている」と助言。試合前、打撃前のルーティンとして「毎年沖永良部島に来ている事」を挙げ、会場を沸かせた。 会場には老若男女約500人が詰め掛け、近本選手の発言や一挙一動に注目した。参加した知名ジュニアベースボールクラブの有川博也君(12)は「試合前のルーティン、モチベーションの上げ方とか参考になった。自分のプレーに生かそうと思う」と話した。 近本選手は2021年冬から毎年、自主トレのため同島に来島している。今回はトレーナーら4人で訪れ、24日まで滞在予定。