690億ドルでActivision Blizzardを買収したマイクロソフト、さらなる企業の買収を検討中
マイクロソフトは昨年、690億ドルを投じてActivision Blizzardを買収したばかりだが、依然として企業の買収を考えているようだ。 「Xbox Series X」画像・動画ギャラリー Xbox責任者のフィル・スペンサーはBloombergのインタビューで、さらなる企業の買収に前向きだと語ったが、今のところ「差し迫った」予定は何もなく、大規模な取引は提案されていないとした。 では、マイクロソフトが再び財布の紐を緩めた場合、その大金を何に使うのだろうか。スペンサーによると、アジアを含めた「地理的な多様性」をもたらす取引は価値があるかもしれないという。 どうやら、マイクロソフトはさらなるモバイルゲーム開発企業の買収を検討しているようだ(同社はActivision Blizzard買収で『キャンディークラッシュ』を開発するKingを傘下に収めた)。 「もちろんこの市場に参入したいと考えています。マイクロソフトのゲーム事業でやろうとしていることに効果をもたらすようなチームや技術、能力が見つかれば、間違いなく前向きに取り組みます」とスペンサーは語っている。 マイクロソフトは依然としてActivision Blizzardの従業員の受け入れに取り組んでいるため、おそらく現在は大規模な契約はできないという。しかし、将来的に大規模な買収が行われる可能性も残されている。 来年1月にドナルド・トランプが米国大統領に就任すれば、スペンサーとマイクロソフトは将来の買収をより簡単に成立させることができるだろう。マイクロソフトは、Activision Blizzard買収をめぐって米連邦取引委員会(FTC)と厳しい法廷争いを行い、最終的に勝訴した。ウォール街は、トランプが大統領に就任することにより成立する可能性のある、あらゆる合併や買収に沸き立っていると言われている。 焦点となっているのは、独自アプリストアの展開に先立って、モバイルサービスを具体化することのようだ。だが、App StoreとGoogle Playに対抗するマイクロソフトのアプリストアは何度も延期されており、スタッフがまだ計画を練っている。Bloombergによれば、同社はモバイル向けに独自ストアを導入する効果的な手段がまだないため、ローンチがさらに遅れているという。 マイクロソフトは今年だけで2550人もの従業員を解雇し、Xboxのモバイルゲーム開発チームも大きな影響を受けたが、ゲーム企業買収に対する野心は変わらないようだ。
Wesley Yin-Poole