法大戦の９回、ビッグプレーでピンチを断った早大・山県（左）と、勝利投手の伊藤

◇19日　東京六大学野球秋季リーグ戦　早大3―2明大（神宮） 　早大がビッグプレーで勝ち点3同士の首位決戦を勝ちきった。9回から救援した田和が1点差にされ、なお1死一、二塁でドラフト候補の遊撃・山縣が好判断。一ゴロで二塁ベースで送球を受けると、一塁ではなく三塁に投げて併殺が完成。本塁に向かいかけてオーバーランした二走の小島河を刺した。 　大リーグでプレーした経験もある小宮山悟監督も山縣がみせた瞬時の好判断を「同点のホームにいきたいというの走者の心理をついた。機転のきいたいいプレー」とほめた。3―6―3で打者走者をアウトにする併殺ではなく、3―6―5で二塁走者を仕留めて試合終了。山縣は「ピッチャーの田和が一塁（カバー）に行くのが遅かったので間に合わないと思った」と振り返った。 　8イニングを1失点としたエース・伊藤樹は5勝目を挙げて、優勝争いのライバル・明大に先勝。今秋ドラフトの目玉候補で、大学屈指のショートの宗山から「落ち着いて、周りが見えていた」と脱帽された山縣は宗山に勝っているところを聞かれ困惑しきり。小宮山監督からは「ピアノが弾けるところ」と冷やかされた。