人気急上昇の日本プロバスケットボール、NBAに次ぐ世界2位目指す
日本の野心
日本はバスケットボールの世界拡大において後発組で、その将来には極めて高い期待が寄せられている。渋谷サンロッカーズが所属する日本のプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」は、2016年にスタートしたばかりだが、NBAに次ぐ世界2位のリーグになるという目標を掲げている。
Bリーグの島田慎二チェアマンは東京の本部でインタビューに応じ、この目標について「全てにおいてNBAに続く2番目のリーグになるということだ」と説明。「リーグのビジネスとしてのスケール」「全国にあるクラブチームのビジネスのサイズ」「競技力」を例に挙げた。
日本でバスケ人気は急速に高まっている。スタジアムは満員で、ファンは米国の観客のように熱狂的な声援を送るようになっている。また、収入も観客動員数も増加している。日本人選手の実力は十分に向上し、日本代表チームは男女ともパリ五輪の出場権を獲得した。
日本で選手はNBA並みの報酬を稼ぐことはできないが、給与には競争力がある。Bリーグの平均的な選手の年俸は約15万ドル。トヨタ自動車のようなオーナー企業が優勝のために積極的に投資する用意があるため、スター選手は100万ドル稼ぐことも可能だ。
「今や選手やコーチの移籍先として、日本を上回るのは極めて難しい」と、ギブス選手を日本にスカウトし、欧州や米国、アジアでそれぞれ10年余りコーチ経験があるドン・ベック氏は話す。
世界を渡り歩く
ギブス選手は身長188cmとNBAのフォワードとしては小柄で、NBAから声が掛かることはなかった。同選手は1年間普通の仕事をした後、ドイツでプレーを始め、ウルム市のチームに加わった。そこでは1年目にチームの2部リーグから1部リーグへの昇格に貢献し、4年連続でリバウンド数でリーグトップとなった。
大学時代にチームメートだったケビン・シェイさんは08年、イラクでの兵役の合間を縫ってドイツにギブス選手を訪ねた。シェイさんは皆が2人を見つめているのを見て驚いたが、その理由に気づいた。「中央広場に入ると、ジェフ(ギブス選手)が描かれた巨大な看板があった。彼は『ミスター・インクレディブル』と呼ばれていたんだ」と話した。