皇太子さま59歳「国民に寄り添い、象徴としての務め果たしたい」即位へ決意
宮内庁提供映像
皇太子さまは23日、59歳の誕生日を迎えられた。これに先立って行われた記者会見で、「両陛下がなさっておられるように、国民に常に寄り添い、人々とともに喜び、あるいはともに悲しみながら、象徴としての務めを果たしてまいりたい」と今年5月1日の即位に向けた決意を述べられた。 【動画】皇太子さま59歳「国民に寄り添い、象徴としての務め果たしたい」
皇室のあり方や両陛下、ご家族について語る
皇太子さまは、2016年8月に天皇陛下が退位の意向を示唆したお言葉以来、「これから私が担うこととなる重責について、あらためて思いを巡らせる機会も増えてきた」と心中を語られた。そして「その度に両陛下のこれまでのご苦労とご努力に、感謝と尊敬の念を覚える。両陛下からさまざまな機会に多くの話をうかがわせていただいたことも今後、公務に取り組んでいく際の大きな道しるべとなる」と両陛下に感謝した。 皇室のあり方については「国民と心をともにし、苦楽をともにする皇室ということが基本であり、これは時代を超えて受け継がれてきているものだと思う。天皇は日本国及び日本国民統合の象徴であるとの日本国憲法の規定に思いをいたし、国民の幸せを願い、象徴とはどうあるべきか、その望ましいやり方を求め続けることが大切であるとの考えは今も変わっていない」との考えを示した。 天皇皇后両陛下に対して、「ご即位されて以来、長年にわたり、象徴天皇としてのお務めを果たされる中で、そのあるべき姿について、全身全霊をもって模索をしてこられた。皇后陛下には、そうした陛下のお気持ちを心から共有され、常に陛下をお支えになってこられた」とねぎらわれ、「そのお姿をしっかりと心に刻み、自己の研鑽に励みつつ、今後とも務めに取り組んでいきたい」と語った。 新しい皇后陛下となられる雅子さまに対しては、「この1年、体調に気をつけながら、公私にわたり出来る限りの務めを果たそうと、一生懸命に努力を積み重ねてきた。そうした努力の結果、活動の幅が少しずつではあるが、着実に広がってきていることを嬉しく思う」と喜んだが、「回復してきているとはいえ、依然としてその途上にあり、体調には波もある」とも語り、焦ることなく活動されていくよう気遣われた。 17歳になられた皇太子ご夫妻の長女愛子さまは、英国のイートンカレッジでのサマースクールや、関西地方への修学旅行などを経て「一段と成長を遂げたように感じている。青春期には誰しもが経験するように、こうした得難い経験を通じて、自分の世界が大きく広がったものと思う」と父親としてのお顔を見せられ、「これからの数年間は将来について、いろいろと思いを巡らせる時期になる。友達や先生方など、周りの方々と話し合い、自身での思索を深めていって欲しい」と願った。