北口榛花の祝賀パレードに約4万8000人 市民栄誉賞も贈られ「金メダルのおかげでいい経験をさせていただいている」／陸上
パリ五輪の陸上女子やり投げで金メダルに輝いた北口榛花（26）＝JAL＝の祝賀パレードが13日、故郷の北海道・旭川市で行われた。実行委員会によると約4万8000人が詰めかけ、偉業を祝福。市民栄誉賞も贈られた。旭川が生んだ世界女王は、来年9月に東京・国立競技場で開催される世界選手権での金メダル獲得を目指し、11月から練習を再開する。 【写真】北口榛花、パティシエの父にご褒美スイーツおねだり ひんやりとした風が吹き抜ける旭川は熱気に満ちあふれていた。JR旭川駅前の歩行者専用道路「旭川平和通買物公園」は見渡す限りの人、人、人。「今まで見たことがないぐらいの人」と目を丸くした北口が、青空の下で約4万8000人に金メダルを報告した。 「集まってくれて本当にうれしかった。始球式もパレードも人生初めてのことばかり。金メダルのおかげでいい経験をさせていただいている」 9日に北海道入り。イベント参加やプロ野球の始球式などで多忙を極め、前日12日にようやく故郷の旭川に戻った。関係者によれば「パリ五輪で金メダルを取ったときを思い出してもらいたい」との思いから、五輪と同じお団子結びの髪形とメークで登場した。 特設ステージでのセレモニーでは、旭川ラーメンセット、地元の伝統工芸として知られる優佳良織、家具セット、旭川菓子1年分、旭川産米100キロを受け取った。パレードでは2トントラックの荷台に乗車。「私ひとりで取った金メダルじゃない」と上野真由美トレーナーらも乗せてもらい、チーム北口で歓喜の瞬間を味わった。 10月は休養に充て、11月から日本国内でトレーニングを再開する。年明けから本格的な練習を始め、再び海外で研鑽（けんさん）を積む。来年9月には東京で陸上世界選手権が予定されており「いい投てきをして金メダルを取って、また（旭川に）帰ってきたい」。祝福を力に、北口が再び自己記録更新の戦いに挑む。（角かずみ）
