上高地線の駅で親しまれた桜を新しく 樹勢衰え伐採し苗植えへ 長野県松本市
アルピコ交通(長野県松本市井川城2)は、上高地線の駅にあるサクラを更新する。戦前から親しまれてきた古木もあるが、樹勢の衰えが顕著なため、来春に新しい苗を植えて、再び見事な花を楽しめるようにする。 上高地線の駅には現在、北新・松本大学前駅(松本市新村)、渕東駅(同市波田)、三溝駅(同)の3駅のホームなどにサクラ1本ずつが生えている。この秋にすべてを伐採し、渕東駅と三溝駅には来春を待って新しい苗を植える。北新・松本大学前駅はホームの石垣を守るため、当面はそのままにする。 11日は渕東駅のサクラを伐採した。同駅のサクラは昭和29(1954)年に撮影された写真に大きく育った枝が写っており、樹齢は80年以上とみられる。両腕で抱えきれないほどの太さがあり、春には周囲の田園風景と合わせて、サクラの花と電車を撮影するファンも多かった。 アルピコ交通鉄道事業部の隠居哲矢部長は「大きくなるまで少し時間をいただくことになるが、周りの環境も整えて再びサクラを楽しめるようにしたい」と話している。
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