「蓮舫氏は最強・最良の候補、全面的に支援する」 日本共産党の支援に元党幹部の心配「あそこまで持ち上げられたら、かえって引いてしまう…」
50万票を持つ共産党
筆坂:共産党は有名な候補者を独自に立てられないからです。単独では戦うこともできないし、これまで野党共闘と言いつつ共産党だけ除かれたことさえある。蓮舫さんは名前が通っていますし、立憲民主党と共闘することでパイプもできる。譲歩しながらも共闘できることが重要なのです。 いつも主義・主張を通す共産党らしくない。 筆坂:革命なんて本気で考える人がいますか? 私が参議院議員だった時ですらそうだったのですから、今どき党内に本気で革命を考える人なんているわけがない。野党共闘できるのなら、そりゃ共産党は何にだって賛成しますよ。 前回(2020年)の都知事選で立民と共産党が推した宇都宮健児氏(77)は84万4151票を獲得するも次点に終わった。再選を決めた小池氏は366万1471票で、その差はあまりにも大きい。蓮舫氏は共産党の支援を歓迎しているのだろうか。 筆坂:22年の参院選東京選挙区で、共産党の山添拓議員(39)は68万5224票を獲得し、3位で再選しています。共産党が東京で持っている票は50~60万票といったところでしょう。ちなみに、この選挙で4位だったのが蓮舫さん(67万339票)でした。彼女だって50万票以上が上乗せできるなら、嫌とは言えないでしょう。もちろん、共産党とあまりべったりすることもないでしょうが。 もっとも、SNSではその蓮舫氏に批判的な声も少なくない。 《蓮舫が建設的なことを言った記憶がない》 《蓮舫より小池が遥かにマシに見える。》 《批判しか出来ない蓮舫。二位じゃだめなんですか? 》
批判より何をするかが重要
筆坂:やっぱり、彼女はしゃべり方が刺々しいですからね。国会で「レンポウさん」と呼ばれて、にべもなく「蓮舫です!」と訂正したり。 18年11月5日の参議院予算委員会でのことだ。自民党の桜田義孝五輪相(74)が蓮舫氏からの質問に答えた際、「レンポウさんの言うとおり検討してみたいと思っております」と答弁。即座に彼女は「蓮舫です! 次に、検討したかどうかというのは……」と続けた。 筆坂:ああいう時、「検討していただけるとのこと、ありがとうございます。けれど桜田先生、お言葉ですけど私の名前はレンポウではないんですよ」といった言い方だってできるわけですよ。笑いを取ったっていい。余裕のある発言ができないところが刺々しく感じてしまうし、批判ばかり言っているようにも聞こえてしまう。彼女自身は否定しているようですが、あの言い方では批判ばかりが印象に残ってしまう。出馬表明の時も小池都知事の8年前の公約が実行されていないと指摘していましたが、彼女自身は未だに公約を発表していませんし。 6月2日、蓮舫氏は自身の公約について「どんどんブラッシュアップしているところです。全体像を示すのは、現職の方(小池百合子都知事)がもし出られるのなら、同じくらいの時期にしたい」と語っている。 筆坂:まるで小池都知事の公約を批判するために待っているように思われてしまう。首長選挙は批判ばかりでは戦えません。自分が当選したら何をどうするかが重要であって、現職の小池知事と戦うのなら大風呂敷を広げるくらいでないと勝てませんよ。
デイリー新潮編集部
新潮社