桂田被告「刑事裁判で個人の認識や記憶を述べる」 業務上過失致死の罪で起訴 知床観光船事故
北海道・釧路地検は10月9日、運航会社の知床遊覧船の桂田精一社長(61)を業務上過失致死の罪で起訴しました。 【画像】桂田被告「刑事裁判で個人の認識や記憶を述べる」 業務上過失致死の罪で起訴 知床観光船事故 起訴状によりますと、桂田被告は2022年4月23日午前10時ごろ、知床沖に強風注意報などが発表され、天候の急変によって事故の恐れがあったのに、観光船「KAZUⅠ」の出航の中止の指示や航行を辞めさせる業務上の注意義務を怠り、船首甲板部のハッチ開口部から海水を流入させ、午後1時20分すぎ、船を沈没させ、乗客乗員26人を死亡させたとされています。 釧路地検は桂田被告の認否を明らかにしていません。
第一管区海上保安本部は、桂田被告を業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで逮捕・送検しましたが、検察は業務上過失往来危険の罪については起訴を見送り捜査を終結しました。 理由は差し控えるということです。
桂田被告は「知床遊覧船が事故を生じさせ、多くの乗客の方、船員に犠牲を生じさせてしまったこと、また依然として行方不明の方々もおられることについては、法人代表者としてこれからも謝罪と償いを続けていく所存です。これから刑事裁判を受けることになりましたが、刑事裁判の場では、本件事故に関わる私個人の認識や記憶していることをきちんと申し述べたいと思います。」と弁護士を通じてコメントを発表しました。 また、釧路地検は業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで書類送検していた観光船「KAZU I」の船長、豊田徳幸容疑者を10月9日付けで不起訴処分としました。 この事故は2022年4月23日、知床半島沖で観光船KAZUⅠが沈没し、20人が死亡、いまも6人の行方が分かっていません。