米住宅価格指数、前年比5%上昇に伸び鈍化-値ごろ感の問題続く
(ブルームバーグ): S&P・コアロジック/ケース・シラーがまとめた7月の全米ベースの住宅価格指数は、前月から伸びが鈍化した。住宅ローン金利が依然高水準にある中、購入が引き続き手控えられた。売りに出されている物件数は増加した。
全米ベースの住宅価格指数は季節調整後の前月比では0.2%上昇し、14カ月連続で過去最高を更新した。
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズでコモディティーと不動産、デジタル資産の責任者を務めるブライアン・ルーク氏は24日の発表文で、「成長には代償が伴い、先月は2市場を除く全ての市場で減速し、8市場では月間ベースで低下した。全米ベースの前年比での伸びは2024年の最低となった」と指摘。「全体として、指数はインフレ調整後ベースでは長期の平均を上回る伸びが続いている」と記した。
7月の指数は5月からの3カ月間の動きを追ったもので、フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)によれば、30年物固定住宅ローン金利は5月に7.22%でピークを付けていた。借り入れコストはそれ以降に低下したが、値ごろ感の問題は続いている。多くの買い手候補が購入に消極的となる中、競争は鈍った。
一方で、市場に出回る住宅の供給量は膨れ上がっている。不動産仲介業者レッドフィンによると、7月に売りに出されていた物件数は前年同月比14%増加。多くが売れ残り物件だった。春の販売シーズンが過去10年余りで最悪となった後、販売は総じて低迷している。
主要都市ではニューヨークの上昇率が8.8%と最も高く、次いでラスベガスの8.2%、ロサンゼルスの7.2%となった。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:Home-Price Gains in US Slow as Affordability Pressures Buyers(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Alex Perry