『詐欺師として働いていただきます』闇バイトは特殊詐欺の実行役…追い込まれる若者描いた小説 <宮城>
10月に神奈川県横浜市で発生した強盗殺人事件で逮捕された実行犯役の男は、『闇バイト』で集められたとみられている。 若者がターゲットにされる『闇バイト』。 根本さんは、若者が『闇バイト』に手を染めてしまう背景に「若者の貧困」があるとみている。
作家・根本聡一郎さん 「大学生については、もともと奨学金を借りていて、奨学金を返済しないといけない。生活費も自分で稼がないといけない時に、コロナ禍がきてしまった。カードローンを限界まで借りる。それが100万とか200万まで膨れ上がってしまう。それをなんとか就職するまでに返済しなければいけない、というところで闇バイトに手を出す方がいる」 警察は、SNSなどでの『闇バイト』の勧誘にひっかからないよう、若者へ注意を呼び掛けている。 作家・根本聡一郎さん 「知り合いレベルでちょっと怪しい話を聞いたとか、そういう時にしっかり通報できる環境作り、そもそも参加しない環境作りを、(通報した人への)懸賞金とか、いま『闇バイト』をやっている人を保護しますという取り組みとか、環境を整備していく必要がある」 闇バイトで集められた若者が特殊詐欺、やがてエスカレートして強盗の実行役となる犯罪が全国で相次いでいる。仙台では特殊詐欺グループが摘発され、警察では犯罪組織の実態解明が進められている。特殊詐欺の根絶とともに、金に困り追い込まれた若者の選択肢として「闇バイト」が入ることのないよう、若い世代のセーフティーネット見直しにも目を向ける必要がある。