公開練習後、取材に応じる井上トレーナー（撮影・横山健太）

　プロボクシング元世界2階級制覇王者で現WBC世界スーパーバンタム級1位のルイス・ネリ（29＝メキシコ）が5月6日に東京ドームで控える4団体統一同級王者井上尚弥（31＝大橋）への挑戦に備え23日、練習を公開した。東京・新宿区の帝拳ジムでシャドーボクシング、ミット打ちなどを報道陣に披露。この公開練習には、井上のトレーナーで父の真吾氏（52）、所属ジムの大橋秀行会長（59）ら陣営が姿をみせてネリの動きをチェックした。 【写真】バンテージを巻くネリを、スマホで撮影する大橋会長 　リング付近で動きを細かく見守った真吾氏は「体重も大丈夫そうですね。少しの内容でしたが、試合のイメージ通りのワイルドさで、上でもなく下でもなく想定内ですね。思ったより全体的にコンパクトなのかなと。体格も含めて大きくは感じなかった」と率直な印象を口にした。 　ネリを担当するサニール・ロサーナ・トレーナーから、井上の練習パートナーとして来日したメキシコ人スパーリング相手から情報を収集したとの発言があったものの、真吾氏は平然としたもの。「どうなんですかね。そのスパーリングパートナーがどういったことを言ったのか。ただうちとしてはやりたいことはやったので。そこは何とも思わないですね」と淡々とした口調だった。 　キレをはじめ、スピード、パワーについての印象も強く感じなかった様子。真吾氏は「（公開練習を）本気ではやっていないと思いますけど、パワフルではあったが、キレはそれほど感じませんでしたね」。またネリから「弱点がある」との指摘があったことに対しても、「誰でも言うではないですか。大体、言うけれど（試合は）生きものなので。これまでも尚弥に（対戦相手は）何もできなかったので、そこは気にしていないです」と話した。