再びの日程変更。投手力のある阪神に優勢であるがボーアの不調が気がかりや【岡田彰布のそらそうよ】
確かに巨人は強いけど、今季は投手力のシーズン
東京五輪の延期で日程再変更、投手力のあるチームが優位に。阪神もそうだがボーアの打撃がよくならずに……不安よ/写真=BBM
「パンデミック」「オーバーシュート」「ロックダウン」。不気味なフレーズが耳に入ってくる。新型コロナウイルスの猛威は地球規模となり、世界が危機に見舞われている。東京2020オリンピックは中止ではなく、1年程度の延期ということに決まった。中止でなかったことはうれしいことだが、2021年の夏までに、収束しているのかどうか。これだって、予断は許さない。安全で安心のオリンピックが開催されることを祈りながら、今は待つしかない。 ◎ プロ野球だってそうだ。まさに激動のシーズン。3月20日予定だった開幕はずれ、4月10日プランも見送り、現状は4月24日開幕を……ということで進んでいる(※4/3に再延期が発表)。しかし東京では「都市封鎖」もという話が出ている。プロ野球は12球団あり、すべてが条件を整えて開催という運びになる。どこかで懸念があれば、それで歩みは止まる。北海道、東北、関東、東海、関西、中国、九州……。12球団の本拠地がある各地域すべてが、OKとならない限り、開幕は迎えられない。果たして、その条件の線引きはどこなのか。難題は横たわっている。 でも、いつ開幕が決定してもいいように、各チーム、各選手は準備を続けるしかない。オープン戦が終わり、これからは練習試合を行い、あくまで開幕に照準を合わせていくのだが、その調整は難しいだろう。特にデリケートな投手陣の調整。ここは神経を使うことになる。 今シーズンは最初からイレギュラーなシーズンとなっていた。新型コロナ禍がなければ、開幕が早くなり、夏の五輪期間中には3週間の空白が設定されていた。しかし、オリンピックが1年延期になったことで、まず夏の空白は埋まることになるだろうし、例年に近い日程で消化される見通しだ。 こうなればペナントレースは、力のあるチームが優位に立つ……という常識的な予測が生まれる。というのも当初、オレは夏の3週間の空白が、ペナントレースを大きく左右すると予想していた。それは戦いの原点である投手を含めた守りにおいて、そこが弱いチームに立て直せるチャンスが生まれる、と考えたからだ。夏場は傾向として、“打高投低”になりがちで、そろそろ投手にヘバリがきて、打者が優位に立つ。これが球界の定説で、そこで3週間の休みがあれば、十分に立て直すことができる……と判断する。そうすれば投手力の弱いチームにも、巻き返せるチャンスというわけだ。 だが五輪の延期によって、空白が埋まる気配だし、そうなれば、まさに“力勝負”となり、夏に優劣がはっきりする、とオレは予測しているんです。強いのは投手力上位のチーム。セ・リーグでいえば、オレは阪神、DeNA、広島を挙げる。逆に投手力の弱いチームは苦しいペナントレースになるわけで、オレは巨人がここに入ると踏んでいるのよ。 やはりチーム力の比較は総合力で、となるけど、最も重要なのは、何が何でも・・・
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週刊ベースボール