<速報>「空のF1」で日本人パイロットの室屋が悲願の初V!
昨年のこの大会から導入した新型機「EDGE540 V3」の性能と、ようやくアジャストし、今回も車輪部分のホイールパーツを改造して、少しでも空気抵抗を減らすなど、最後の最後まで速さを追及した努力が、結果として結ばれた。前日は、強風波高で予選が中止。しかも、バーティカルターン(垂直宙返り)が、2回加わるなどコースも、昨年と変更。「それらがプラスに働く」と、室屋はポジティブにとらえていたが、地元で負けられないというプレッシャーをはねのけ、ホーム開催のメリットを味方につけた。 4人がオーバーGの失格を犯すなど、折り返しの通称、幕張ターンと呼ばれるバーティカルターンの攻略がキーポイントなったが、室屋の“冷静な攻め”が勝利を呼び込んだ。 レッドブル・エアレースは、7か国、8大会で開催されて年間チャンピオンが決められるが、千葉大会は、第3戦で、室屋は、ここまで2大会をいずれもオーバーGの失格で表彰台に上がることができていなかった。 優勝が決まった瞬間、涙を浮かべた室屋は、レース後の会見で「個人として、操縦技術世界一を目指してやってきた。届きそうで届かない世界だった。あきらめかけたこともあった。長いと言えば長い。短いと言えば短い。25年かけてやっと(頂点を)取れた。千葉の空は特別な思い出の場所になった。(昨年に続き)人生最良の日をひとつ更新、また、あらたな最良の日を過ごさせていただいた」と喜びをかみ締めた。 主催者発表の観客動員は、この日が5万人。2日間で9万人のファンを集めた。