新型スバル レヴォーグ レイバックは想像以上に都会的なSUVだった!!! 日本にぴったりな最新モデルに早速乗った!!!
スバルブランドへの期待を裏切らない
東京周辺で、高速道路や首都高を走って、感心したのは、乗り心地のよさと静粛性だ。ホント静かなのだ。私は自分の運転しているレイバックのフロアのほうに耳を傾けてしまった。ロードノイズもウインドウや天井からの風切り音も、かなり低く抑えられている。 サスペンションシステムでは、スプリングとダンパーを専用チューニングしていて、乗り心地を重視したと説明されているとおり、首都高の荒れた路面でも凹凸はきれいに吸収されるし、いっぽう、カーブでの車体のロールはゆるやかに抑えられている。 操舵感は、スポーティというほどではないものの、正確。このあたりは、スバルブランドへの期待を裏切らない。 「アッシュ」というちょっと温かみのあるグレイと、ブラックとを組み合わせた表皮で覆われたシートは、複雑なクッション形状が目をひく。見た目だけでなく、かけ心地もよくて、レイバックの美点のひとつだ。 後席もスペースはかなり余裕があり、乗員の前方視野を確保するために階段の上段に腰掛けているように、前席より座面が高めだ。それでも頭上空間には余裕があり、パッケージングはうまい。乗員のことをしっかり考えているなぁと感じられた。 ちょっと気になるのは、エンジンの存在感。全体がものすごく静かになったせいで、エンジンルームからの透過音が大きく聞こえてくる。 「リニアトロニック」とスバルが名付けている段付きCVT(無段変速機)は、加速時にトルクをかせぐためだろうか、エンジンを回す傾向がある。とくにドライブモードで「S」を選んだときは、エンジン回転を上げていく傾向なので、レイバックの都会的なイメージに合わないようなエンジン音が、大きく聞こえてくる。そこだけが惜しいなぁと思われた。 安全および運転支援システムである「アイサイト」は、今回、広角単眼カメラが追加され3カメラになった。対向する自転車や自分が右折する際の対向二輪車、さらに、横から来る歩行者や(巻き込み防止)、横方向からの横断自転車も検知するという。 搭載されている「アイサイトX」は、衛星からの信号を使い、おもに高速道路での走行をサポートしてくれるシステムだ。ハンズフリー走行や自動車線変更、カーブや料金所手前の減速などを支援してくれる。 レヴォーグ レイバックは、アイサイトを含めて、優れた都会的なSUVといってもいいかもしれない。私にはそう感じられた。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)