危険が潜むブラジルでのW杯観戦
いつのワールドカップでも、現地事情に疎い外国人サポーターとメディア関係者を狙った犯罪が頻発する。そのことは、フットボール・ファンなら先刻ご承知の通りだ。ブラジルの場合、元々、大都市における治安が良くないことに加え、大会前と期間中にワールドカップ反対デモ、便乗ストライキ、そして一般犯罪が多発すると予想されており、より一層の警戒が必要となる。 ■代表戦3試合の都市は治安が悪い部類 日本人サポーターがまず集結するのは、日本代表が一次リーグで試合を行なうレシフェ、ナタル、クイアバだろう。この3都市の治安は、ブラジルの中でも悪い部類に入る。日本とは全くの別世界。どれだけ気をつけても、気をつけ過ぎるということはない。治安対策の基本中の基本は、常に周りの状況に気を配ること。理想としては、周囲360度に気を配り、危険人物を目にしたらすぐに逃げ出す。歩いているときは、時折、後ろを振り返って不審者がいないかどうかを確認する。 また、できるだけ複数で行動するのが望ましい。一人旅の人も、他の日本人旅行者か言葉が通じる外国人と一緒に行動することをお勧めする。複数なら絶対安全、というわけではないが、安全度は高まる。また、デモやストライキには、絶対に近寄らないこと重要だ。 ■夜間外出は控える 祝杯はホテルで 夜間はできるだけ外出を控えたいが、日本代表の試合が始まるのは現地時間の午後10時、午後7時、午後5時の順で、試合が終わるといつも夜だ。とりわけ、最初のコートジボアール戦は試合終了が深夜となる。仮に日本が快勝しても、「町へ繰り出して祝杯をあげよう」などと思わないこと。まっすぐホテルへ帰り、祝杯をあげるならホテルの中で。 試合がない日に夕食のため外出する際は、行きも帰りもタクシーを使うのが望ましい。「レストランが近いから」と歩いて行って強盗にあう人が少なくない。たとえ50mであっても、危険を察知すればタクシーを使う。地元のタクシー運転手は事情がわかっているから、行き先が近くても乗車拒否されることは稀だ。