剛力彩芽、10キロ増量でライオネス飛鳥役 パブリックイメージに葛藤した20代を重ねる
増量が順調だったのは初めの1週間だけ
覚悟を持って臨んだオーディション。剛力の熱意が通じて見事ライオネス飛鳥役を射止めた。そこから始まった肉体改造では、強い思いで挑んだものの「こんなに体重を増やすことが大変なのか……と痛いほど身に沁みました」と語る。 スポーツ自体には幼少期からなじみがあった剛力。プロレス技や体を動かすことへの順応はできたが、思ったように体重が増えない。「最初の1週間ぐらいは好きなものを制限なく食べることができて幸せだったのですが、だんだん食べても増えなくなって」
それでもトレーナーや栄養管理士がしっかりとサポートし、健康的に筋肉をつけながらプロレスラーの体型を作り込んでいき、10キロの増量に成功。プロレスラーらしい筋肉をつけ、撮影に臨むことができた。
そうした俳優たちの努力によって、プロレスシーンはカットを割らずに一連で撮ることができるまでになった。「最初は何もできなかったところから考えると、見違えるようにできるようになっていて感動しました」
相方を守るライオネス飛鳥が最高にカッコいい!
演じたライオネス飛鳥についても、当時の試合の映像などから入念に研究した。その中で剛力は「飛鳥さんの真面目さにすごく共感しました。本当にプロレスが大好きで、まっすぐな思いで挑む姿が素敵でした」と語ると「一番大切にしていたのが、長与千種さんをしっかりと守ろうとしているところ。何かあったらどんなことをしても助けるという気持ちがめちゃくちゃ格好いい。だからわたしも長与千種さんを演じる唐田えりかを、どうやったら輝かせることができるんだろうということをすごく考えました」と役づくりのポイントをあげる。 プロレスが大好きにもかかわらず、人気が出るにつれてプロレス以外の仕事も増える。「それもプロレス」という千種に対して、「それは違う」と疑問を呈する飛鳥。徐々に互いの考え方、それぞれ理想のプロレスとのギャップに悩まされていく姿もドラマのなかでは描かれている。
求められる自分となりたい自分のはざまで苦悩する二人の姿に、自身が重なったとも。デビュー当時から明るく元気で溌溂といったパブリックイメージが強かった剛力だが、「わたしもデビューしたばかりのころは“フレッシュな女の子”というイメージを持たれている方が多かったと思います」と自己分析すると「もちろんそういった一面も持ってはいますが、どちらかというとそこまで“わー!”っていうタイプではないんです。基本的には人見知りなので(笑)。25~26歳ぐらいのときは、“本当の自分なんて理解されなんだろうな”って。人前で無理して笑いたくないというマインドになってしまったこともありました」と振り返る。