【ClariS】現体制で最後のツアーは、カレンとの10年を振り返るセットリスト
ライブ後半戦は衣装チェンジ
ライブ後半戦は衣装チェンジし、うさぎと猫のカチューシャを付けてパフォーマンス。「以前はこういうのを付けてライブをしていた。だいぶ懐かしいです」とクララ。カレンの提案で、以降は仮面をステージ前に飾ってパフォーマンスすることに。 かけ声をかけながら会場が一体となった「ヒトリゴト」。ClariSの代名詞となった「ALIVE」ではブルーのペンライトで場内が一面青の世界に。一転会場が真っ赤に染まった「シニカルサスペンス」では、観客の〈フッフー〉との合いの手がこだまし、〈待って〉〈置いてかないで〉のセリフに会場が大歓声で沸いた。終盤戦は近年のシングルナンバーで畳みかける。妖しくもダークな世界観が広がった「Masquerade」、「ふぉりら」では「私たちにフォーリンラブしてくれますか!」と声をかけ、観客はサビの〈でもやっぱり好き〉の〈好き〉を絶唱。多彩な楽曲を立て続けに披露し、ClariSのカラフルな世界が次々と花開いた、 また「メモリアルメドレー」と題したコーナーでは、「今の私たちにピッタリな4曲を選曲しました」とクララ。「recall」と「陽だまり」はカレンが作詞を手がけ、「recall」の〈二人進む道が違っても 帰る場所はずっと変わらない 「また逢おうね」笑顔でさよなら〉という歌詞は、まさしく今の二人の気持ちを表したもの。「陽だまり」には、〈「大丈夫。心の中には 今まで集めた沢山の 笑顔が咲いているから〉という歌詞があり、ファンを安心させるメッセージに感じられた。 本編の最後には、「私たちの思いを受け取ってください」とコメントし、『SINGLE BEST 2nd』のラストに収録の新曲「Evergreen」を披露した。会場はカレンのメンバーカラーであるパステルグリーンに染まり、優しいリズム、温かいメロディと共に、会場には柔らかい空気が流れる。〈この場所で交わした約束〉という歌詞では、小指で指切りを交わし、カレンがクララを抱きしめる。最後は二人が寄り添い、愛おしそうに頬を寄せ合った。 アンコールのMCでは、まだ終わりたくないといった雰囲気で、実に名残惜しそうにトークを展開した二人。卒業発表に至った経緯を話しながら「もう泣きそう」と涙を堪えたカレンに、会場から「頑張れー」と応援の声が響く場面も。「私はクララのファン第一号だから」「“クララの笑顔守り隊”の隊長だから」など、終始カレンらしい言葉でクララを気遣ったカレン。クララも「カレンには幸せになってもらわないと困るからね」と言い、最終的に「じゃあお互い末永くよろしくお願いします」とお辞儀をして、顔を見合わせて笑った二人。 最後には「まだ聴いていない曲がない?」とクララが呼びかけ、カレンが加入して最初のシングル曲「border」を披露すると、アッパーのバンドサウンドに乗せて、この日一番の盛り上がりに。タオルを回してクラップを響かせ、声を出して盛り上がった観客。最後に銀テープが発射され、華やかにライブが締めくくられた。 この日のライブは「カレンとの10年を振り返るセットリストを組んだ」とクララ。多くの曲に〈二人〉という言葉が入っていたことは印象的で、どの曲を聴いてもクララとカレンの微笑ましいワンシーンが脳裏によみがえるような選曲だった。「小学生で出会ってから20年以上、家族より長く一緒にいるからこその、ClariSの世界観がある」(カレン)。誰よりも固い絆で結ばれた二人が作りあげた、優しくて力強く、温かくて胸アツな、最高に楽しくてエモーショナルな世界。これから先もみんなの心に残り続け、ことあるごとに思い出されていくことだろう。