世耕弘成氏（28日午前8時半ごろ 和歌山県田辺市）

　自民党の裏金問題で離党処分を受け、無所属でくら替え出馬した「安倍派5人衆」の一人だった世耕弘成氏が、和歌山2区で当選してから一夜明けた28日、「政治とカネの問題は私が先頭に立って改革を進めなければならない」と語りました。 　和歌山2区では、自民党の公認候補である二階俊博元幹事長の三男・二階伸康氏との“保守分裂”になりましたが、参院から無所属でくら替え出馬した世耕氏が約3万票差をつけて勝利しました。伸康氏は、比例復活することはできませんでした。

落選した二階伸康氏（27日）

　投開票から一夜明けた28日午前8時ごろ、田辺市の選挙事務所で報道陣の取材に応じた世耕氏は、「あんなに早い時間に当選確実が打たれる圧勝で、相手の比例復活を許さなかった。私個人の選挙結果は極めて満足いく結果だ」と述べました。 　一方で、「与党が過半数割れで、これから政治が不安定になる。その原因を作ったのは、私が幹部を務めていた安倍派の裏金問題ということには非常に忸怩たる思い。政治とカネの問題は私が先頭に立って改革を進めていかなければならないという思いを強くしている」と語りました。 ◇和歌山2区の選挙結果 無所属・新・世耕弘成氏（61）10万1739票 自民・新・二階伸康氏（46）7万1114票 立憲・新・新古祐子氏（52）3万3147票 共産・新・楠本文郎氏（70）1万9062票 諸派・新・高橋秀彰氏（42）6033票