〔NY外為〕円、153円台前半(29日)
【ニューヨーク時事】29日のニューヨーク外国為替市場では、日銀の政策金利決定会合や米重要経済指標の発表を週内に控えて様子見ムードが広がる中、円相場は1ドル=153円台前半に弱含んだ。午後5時現在は153円32~42銭と、前日同時刻(153円24~34銭)比08銭の円安・ドル高。 11月5日投開票の米大統領選の結果に不透明感が広がる中、米長期金利の指標である10年債利回りは4.20%台の高水準で推移し、日米の金利差に着目した円売り・ドル買いが先行。27日投開票の衆院選で連立与党が過半数割れとなったことで政局混迷が意識され、日銀が今後追加利上げに動きにくくなるとの見方も引き続き円の重しとなった。 ただ円が約3カ月ぶりの安値圏となる中で、30~31両日に開催される日銀の政策金利決定会合や週内に発表される9月の個人消費支出(PCE)や雇用統計などの米経済指標の発表を控えて様子見ムードも広がり、午後は狭いレンジでの商いとなった。 米労働省が29日発表した9月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は前月比41万8000件減の744万3000件と、市場予想(ロイター通信調べ)の800万件を下回った。米雇用情勢に警戒感が広がり、円買い・ドル売りに大きく傾く場面もあった。ただ、同時に発表された米民間有力調査機関コンファレンス・ボード(CB)の10月の消費者景気信頼感指数が108.7と、予想を大幅に上回ったこともあり、一時的な動きにとどまった。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0813~0823ドル(前日午後5時は1.0806~0816ドル)、対円では同165円84~94銭(同165円67~77銭)と、17銭の円安・ユーロ高。