“追われる男”木村拓哉と“追う男”ユースケ・サンタマリアの奥行きある三角関係…「眠れる森」終盤はサブエピソードも急展開
FOD・TVerで開催中の「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」で順次無料公開され注目を集めている26年前の中山美穂&木村拓哉主演ドラマ「眠れる森」(1998年、フジテレビ系)。中毒性あふれるミステリー展開で視聴者を熱狂させた本作は、中山と木村を中心としたメインエピソードだけでなく、2人に関わる人物も絡んだサブエピソードも重厚。クライマックスへと向かう終盤では、木村演じる伊藤直季とその幼なじみ・中嶋敬太(ユースケ・サンタマリア)、直季の元恋人・佐久間由理(本上まなみ)の三角関係も佳境を迎える。(以下、ストーリーの重要なネタバレを含みます) 【写真】「眠れる森」から26年…立ち姿がカッコよすぎる51歳の木村拓哉 ■直季、実那子の前から姿を消す 「眠れる森」は、3カ月後に結婚を控えた実那子が故郷の森で謎めいた青年・直季(木村)と出会ったことから始まるミステリー。直季は実那子のことを15年前から知っているといい、実那子につきまとっては「実那子は俺の一部なんだ」「もっと憎めば?そのうち俺のことどうしようもなく好きになるから」と不気味なことを言う。 だがストーリーが進むにつれ、実那子が15年前の一家惨殺事件の生き残りであること、そのおぞましい記憶を消すため医師が実那子に“記憶の埋め込み”を施したこと、そして埋め込まれた記憶がその医師の息子である直季の記憶だったこと――などが判明した。 11月1日(金)まで無料公開中の第9話では、実那子の幸せを願って彼女の前から姿を消すことを決めた直季が15年前の事件の一部始終を知る展開、4日(月)まで無料公開中の第10話では、15年前の事件の犯人とされる国府吉春(陣内孝則)が不穏な動きを見せる展開が描かれている。 ■直季、敬太、由理…切ない三角関係 そんな第9・10話では、由理をめぐる直季と敬太の関係性の変化が印象深い。 ストーリー序盤、実那子を守るため当時付き合っていた恋人の由理に一方的に別れを告げた直季だったが、直季に心底惚れている由理は、どんなに邪険にされても直季を追いかけ続けていた。そして、直季の親友であり由理に片想いし続ける敬太は、そんな2人を一番近くで見続けていた。 第9話では、連絡が取れなくなっていた直季を由理がやっとのことで見つけ出す。泣きそうになりながら「直季のそばにいないと死にそうな私を助けて…。一緒になってほしいの。私だって直季を救えると思う」とすがる由理。直季は無言のまま、そんな由理を初めて抱きしめる。その一部始終を、敬太が物陰から見ていた――。 そして第10話では、由理をめぐって直季と敬太が会話を交わす。「光り輝いてる由理が、俺の希望なんだよ。…でも、由理が光り輝いてるのは、お前が光を当ててやってるからなんだよな。そんな由理に俺は惚れたんだと思うと、なんだか悔しい…」とうつむく敬太。すると、直季は言う。 「お前だって光当ててやってんだろ。お前と馬鹿話して笑い転げてる由理が俺、一番好きなのかもしれない。俺…由理にああいう顔させられないからさ」。 直季といる由理に憧れ続ける敬太と、敬太と笑い合う由理に魅力を感じる直季。どちらに転がっても幸せな未来が見えてこないこの三角関係はこの後、最悪の結末を迎えることになる。 「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」では人気ドラマを順次、FOD・TVerにて無料公開中。10月は「眠れる森」のほか、反町隆史と竹野内豊がダブル主演を務めた「ビーチボーイズ」(1997年)、小栗旬主演の“月9”「東京DOGS」(2009年)、相葉雅紀主演の医療ドラマ「ラストホープ」(2013年)など各年代の人気作がラインナップされている。