暴風雨や都市型水害から身を守るには 本所防災館で体験しながら学ぶ #災害に備える
大雨が降ったらアンダーパスには行かない! 気づかぬうちに進入、抜けられない危険性
次に、都市部で車に乗っている最中にアンダーパスで冠水が発生し、避難のために水圧のかかった車のドアを開けるというシチュエーションの体験です。子どもたちはもちろん、成人女性でも、水圧のかかったドアを開けるのは重たそうで、そう簡単に避難できるものではありません。 アンダーパスとは、線路や道路の下をくぐるために周辺の地面よりも低くなっている道路のこと。大雨が降ると雨水がたまり、道路が冠水する危険性があります。国土交通省の資料によると、2022年時点で全国に約3700カ所あるそうです。 近年、アンダーパスの冠水による事故が目立っており、今年7月には福岡県や広島県、島根県で冠水により車が立ち往生する事故が発生しています。一昨年や昨年には死者が出る冠水事故も起きており、水害時の危険箇所として知っておくべきでしょう。 担当者は、「車で道路に入り込んだ時にすぐわかればいいのですが、なかなかわからない状況のことが多い」と、冠水したアンダーパスに進入してしまう“盲点”を語ります。 「浸水した別の車が前に止まっていればわかるけど、(前方に)何もないとライトで水面がアスファルトのように見えてしまって、そのまま車が突っ込んでしまう状況が結構あります」。 確かに、これではアンダーパスで冠水が起きているかどうか、判断するのは難しそうです。知らぬ間に進入してしまい、車が立ち往生して後戻りできないというのも理解できます。 担当者は、その怖さを踏まえ、「アンダーパスには行かない。大雨が降っている時は『行かない』というふうにしていただきたい」と呼びかけました。 やはり不要不急の外出は控えることが大切です。もし車を運転している際に突如激しい雨が降ってきた場合には、アンダーパスを通らないように、日頃からアンダーパスの位置を調べておくことが有効かもしれません。 取材先:東京消防庁都民防災教育センター「本所防災館」(東京都墨田区) こちらでは、「見る、触れる、感じる」体験を通じて、楽しみながら自然災害の「怖さ」を体感することができます。家族や友人と一緒でも、おひとりでも参加可能です。 開館日や体験ツアー、交通アクセスなど詳細はホームページ( https://tokyo-bskan.jp/bskan/honjo/ )から。
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