脚本家・水木洋子の作品がアテネ・フランセ文化センターで2本立て上映、zineも発行
脚本家・水木洋子の特集上映「今ひとたびの水木洋子 情念と交差する、社会への眼差し」が、8月10日に東京のアテネ・フランセ文化センターで開催。あわせて映画系zine「りんどう」の第1弾として水木の特集号が発行される。 【画像】脚本を執筆した2作品が特集上映される水木洋子 これは、継続して映画を学ぶことと日常との両立を理念として発足された「らんたん・そさえて」が主催するもの。レコード屋の軒先で意気投合した2人の女性をミヤコ蝶々と北林谷栄が演じた「喜劇・にっぽんのお婆あちゃん」、置き手紙で心を通わせる少年たちの成長を「ゴジラ」の本多猪四郎がさわやかに描いた「夜間中学」がスクリーンにかけられる。 また、映画系zine「りんどう」には2作品の紹介のほか、脚本家の坂口理子、山形大学社会学部准教授の大久保清朗、大阪国際児童文学振興財団特別専門員の鷲谷花による書き下ろし論考を掲載。価格は税込1200円だ。販売は開場時から上映終了後30分の間に行われる。 ■ 特集上映「今ひとたびの水木洋子 情念と交差する、社会への眼差し」 2024年8月10日(土)東京都 アテネ・フランセ文化センター 開場 13:00 / 挨拶 13:25 / 開映 13:30 料金:1800円 ※当日料金のみ、開場時より販売 <上映作品> 「喜劇・にっぽんのお婆あちゃん」 「夜間中学」 ※上映後に鷲谷花(映画研究者)のトークあり ■ 「らんたん・そさえて」代表コメント 上映会企画運営と映画系zine「りんどう」編集発行の2本柱からなる活動、らんたん・そさえてを2024年5月より始動いたしました。 第一弾企画では、「また逢う日まで」「ひめゆりの塔」「浮雲」「おとうと」などで知られ1950年代文芸映画の盛り上がりにも大きく寄与した脚本家・水木洋子に迫り、「常に社会を眼差しながら情念にも通じた脚本を書き、時には製作段階にも深く関与した一映画人としての水木洋子」という切り口で彼女のキャリアをとらえ直します。上映会ではソフト化されていないものの笑いと皮肉に満ちた傑作「喜劇 にっぽんのお婆あちゃん」と同じ机で学ぶ二人の少年がお互いの境遇に思いやりを持ち合う爽やかな名作「夜間中学」の2本をセレクト。 zine「りんどう」の記念すべき第一号は「まるごと水木洋子」と題し、水木洋子が手がけた作品をあらゆる角度から考えます。 上映会、zine、あるいはどちらも──それぞれのあり方で水木洋子をいま一度、より深く知っていただければ幸いです。