70年超ぶり新造の捕鯨母船が東京港に入港、捕鯨会社社長は将来のナガスクジラ漁にも意欲
国産の捕鯨母船としては73年ぶりに新造された「関鯨丸」が23日、東北沖での初の漁を前に東京港に入港した。 関鯨丸は、小型船団が捕獲した鯨を処理・保管する。水産庁が捕獲可能な鯨の種類に追加を検討している、大型のナガスクジラも引き上げることができるという。 船を建造した捕鯨会社の社長は次のように話す。 捕鯨会社「共同船舶」 所英樹社長 「これは鯨類研究所と国が研究した結果、その中で100年獲っても大丈夫なだけの割り当てをしてくれる。ですからその割り当てられた数というのは、まったく心配なく獲っていいということになります。実際我々の船員が調査で見ても、ナガスクジラはうじゃうじゃいる」 鯨肉を食べることは自国の文化の一部であるという日本は、国際捕鯨委員会(IWC)が商業捕鯨を認めるよう長年働きかけてきたが、成功しなかった。日本は2019年にIWCから脱退し、領海と排他的経済水域で商業捕鯨を再開した。 動物愛護協会は「この壮大な海の巨人を殺すことに、栄養学的、科学的、道徳的な正当性はない」と批判した。 関鯨丸は南極海まで航続可能で、運航会社は政府の要請があれば応じるとしているが、現時点でその計画はないという。