「被害者はMLBのスター大谷翔平」米司法省が水原一平容疑者の起訴状を迅速に公開したウラ事情「ここまで細かく出すとは…」との驚きも!
ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平容疑者が銀行詐欺容疑で訴追された。大谷選手の口座から本人に無断で1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正に送金していたという。37ページにも及ぶ起訴状には“驚きの事実”が記されていたーー。なぜ、米司法省はこれほど詳細かつ膨大な文書を迅速に公表したのか。起訴状から読み取れる水原氏の“驚きの言動”と大谷選手への影響を考察する。<全2回の前編/後編へ> 【写真で比較】「頬がこけて…水原さんが1年前とまったく違う」「大谷翔平に戻った笑顔…なぜか泣ける」ベンチで1人ポツリだった韓国シリーズから最新の様子まで現地写真を一気に見る(100枚超)
迅速かつ詳細だった起訴状「ここまで細く出すとは…」
米司法省が先日、水原一平氏を銀行詐欺容疑で訴追した。 提出された起訴状は37ページにも及んだ。水原氏が大谷選手から盗んだ金額やその方法に加えて、今回の件に対しての迅速さと内容の詳細さにも米国の野球関係者から驚きの声が上がっている。 事件が発覚したのはドジャースがパドレスとの開幕シリーズ第1戦が行われた3月20日の試合後で、わずか3週間弱で水原氏、そして大谷選手の提供したデジタル機器の情報解析(Digital Forensics)が終わっている。 迅速かつ詳細だったのにはいくつか理由が挙げられる。 起訴状とは別に、司法省が出したプレスリリースに「“Victim A,” who in fact is MLB star Shohei Ohtani.(被害者はメジャーリーグのスター、大谷翔平)」と書かれていたように、元通訳による違法賭博、それに伴う巨額窃盗という米国でも注目度の高いケースだったため、内国歳入庁の刑事捜査班と国土安全保障省が威信をかけて取り組んだのだろう。 起訴状には水原氏と胴元とのやりとり、大谷選手の銀行口座にどのように不正アクセスをしたのか、また不正送金の金額などが時系列に克明に記されていた。 米国の野球関係者や報道陣から「ここまで細かく出すとは」という声があったが、「大谷選手も送金に関わっていたのではないか」「大谷選手も賭博をしていたのではないか」「水原が濡れ衣を着せられている」などの声に対して、大谷選手が被害者である根拠をはっきりと示すために詳細な情報開示をしているように思われる。 大谷選手と水原氏の2020年から2024年までの9700ページにも及ぶテキストのやりとりは国土安全保障省の日本人捜査官が行ったと書かれていた。大谷選手の賭博や送金への無関与を裏付ける大事な捜査だが、入念にそして綿密に行われ、大谷選手の潔白が証明された。
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