【高校野球】花巻東の藤原凛人外野手が筑波大合格…中学以来の投手に挑戦
今夏の甲子園に出場した花巻東(岩手)の藤原凛人外野手(3年)が、首都大学野球・筑波大に合格したことが20日までにわかった。大学では投手に挑戦すると表明。けがが多かった高校時の悔しさをぶつけ、大きく成長すると誓った。 3年分の悔しさを忘れず活躍してみせると、花巻東・藤原は力強い表情で言い切った。「(高校は)悔いが残る感じで、使ってくれた監督さんに申し訳なかった。大学で活躍して恩返ししたい」。打線の中心的役割を担ってきた好打者は筑波大に進学。だがこれまで度重なるけがに泣き、“本領発揮”とはいかなかった。 1年時から数えて、足首など計4度の骨折を経験。3年夏も岩手大会の途中から体調不良となり、万全の状態ではないなかプレーしていたという。野球面では悔しさが残ると言うが、「(入学時は)礼儀や態度は全然ダメだったのに、ずっと指導していただいた。人間的に成長できた」。野球面以外での成長を実感した。 筑波大で新たにやりたいことがある。「投手をやりたい。動作分析などを聞いて勉強していければ」と、中学時は外野手兼任でやっていた投手に再挑戦するつもりだ。花巻東でも一度は取り組んだが、けがのため断念した。「(投手の)経験を積めなくて悔しい部分はある。これからいろんなことを吸収したい」と意欲的だ。現在は主に投手組に加わり、練習に励んでいる。 早大進学の小松龍一や駒大進学の田崎晴大ら、同学年の投手陣と競い合ってきた。「みんな自分で(練習メニューを)調べて、考えてやっていた。大学でも生きると思う」と、これまで同様に自主的な姿勢で実力を伸ばしていく。佐々木洋監督(49)も評価していた高い潜在能力を、大学で開花させる。(有吉 広紀) ◆藤原 凛人(ふじわら・りんと)2006年7月15日、岩手県生まれ。18歳。花巻中では花巻リトルシニアに所属。花巻東では1年秋から公式戦でベンチ入り。3年夏に甲子園出場。183センチ、80キロ。左投左打。
報知新聞社