西川 遥輝(ヤクルト)戦力外からの350盗塁達成なるか、3球団目の新天地セ・リーグでの挑戦【プロ野球大記録に挑む選手たち⑧】
野球の世界では、海の向こう、メジャーで日本人選手の活躍が期待される24年シーズンだが、日本でプレーする選手にだって注目の話題はある。2024年のシーズンで、さまざまな通算記録がかかるベテラン選手に注目してみた。 【一覧】2023年 プロ野球 引退・退団・戦力外・トレード・移籍選手リスト 今季からヤクルトでプレーすることになった西川 遥輝外野手(智辯和歌山出身)が、350盗塁達成に意欲を燃やす。ここまで積み上げてきた盗塁は332で、過去18人が達成している350盗塁まであと18。盗塁王に4度輝いた韋駄天が、大きな勲章に挑む。 これまでシーズンキャリアハイ44盗塁をマークした男だが、記録達成には障害は多い。2010年ドラフト2位で日本ハムに入団。21年オフにノンテンダーとなり楽天に移籍したが、23年シーズン後に戦力外通告を受けて、ヤクルトへ移籍が決まった。近年は、打撃力が低下し、出塁率が落ち始めてきている。特に昨年は不振が続き、35試合の出場で打率.181、出塁率もプロ入り初めて3割を切った。盗塁を積み重ねる上で、出塁は欠かせない。その点をどう克服するか。 リーグも変わる。パ・リーグよりもセ・リーグの方が緻密な野球が要求されると言われている。バッテリーを含めた走者へのけん制など、盗塁成功に向け克服しなければならない部分が、パ・リーグよりもレベルが上かもしれない。西川の対応力も問われる。 昨シーズンは盗塁が激減。プロ2年目から続いていたシーズン2ケタ盗塁が初めて途絶えて、わずか2盗塁に終わった。新天地で心機一転、足を武器にした男の復活はなるのだろうか。実績があるとはいえ、キャンプから好調を猛アピールし、出場機会を増やすことが前提となる。