＜NTT西日本・三菱重工West＞　先発登板のNTT西日本・伊原は5回2/3を1失点の力投を見せる　（撮影・後藤　大輝）

　◇社会人野球日本選手権近畿地区最終予選代表決定戦　NTT西日本7―6三菱重工West（2024年9月18日　わかさスタジアム京都） 　NTT西日本が三菱重工Westとの近畿地区最終予選で、タイブレークの延長12回にサヨナラ勝利を挙げて、2大会ぶり24度目の本大会出場を決めた。 　今秋ドラフト候補に挙がる最速148キロ左腕のNTT西日本・伊原陵人が5回2/3を被安打7、1失点の力投で本大会出場に貢献した。 　三者凡退は2度のみ、球数98球を要する我慢の投球だった。チェンジアップなどを駆使して最少失点にとどめ、「全然ダメでした。直球が走らなかったけど、変化球でストライクを取ることができた。先発投手が6回途中で降りれば、このような苦しい展開になる。ただ、1点にしのげば野手の方々が点を取ってくれると思っていました」と振り返った。 　球場では、阪神と巨人が3人態勢を敷くなくNPB10球団のスカウトが集まった。大商大では2年秋に最優秀投手、3年春に最多勝、最優秀防御率でベストナインを受賞した好左腕。入社2年目のドラフト解禁年を迎え、「正直、大学のときは（ドラフトを）少し意識したりした。今は意識せず、自分のパフォーマンスを出すことだけを考えている」と献身的な姿勢を示した。 　◇伊原　陵人（いはら・たかと）2000年（平12）8月7日生まれ、奈良県橿原市出身の23歳。小1から晩成フレンズで野球を始め、主に投手を務める。八木中では軟式野球部に所属。智弁学園では2年春から背番号11でベンチ入りして2年秋から背番号1、3年春に甲子園出場。大商大では2年秋に最優秀投手、3年春に最多勝、最優秀防御率でベストナインを受賞。1メートル70、75キロ。左投げ左打ち。