【安田記念】データではナミュールらヴィクトリアマイル組が優勢 能力ならGⅠ・7勝の香港馬ロマンチックウォリアー
マイラーズC【データ:C メンバーレベル:B】
過去10年の成績【1-0-4-33】勝率2.6%、連対率2.6%、複勝率13.2% マイラーズCからの参戦は最多の38頭で、19年にインディチャンプが勝利。直近では23年にシュネルマイスターが3着に好走している。 小雨が降り、稍重で行われた今年のマイラーズC。最内枠からハナを奪ったトゥードジボンが800m通過45.6のハイペースで引っ張った。勝利したのは急遽、団野大成騎手に乗り替わったソウルラッシュ。中団の外でレースを進め、直線で一気に突き抜けた。勝ちタイム1:32.5での決着だった。 ソウルラッシュは昨秋のマイルCS2着、その後の香港マイルでは4着とナミュールと互角の力がある。マイラーズCのように道悪、ハイペースになれば勝ち切る場面があってもいい。 2着セリフォスは中団インを追走から、直線は馬群を割って1と3/4馬身差まで迫った。初の道悪に加えて、瞬発力が生かせる展開でもなかったが、勝ち馬に迫った内容は復調を感じる。 4着エアロロノア、8着コレペティトールの登録もあるが、マイラーズC組では上位2頭が抜けた存在と言えるだろう。
クイーンエリザベスⅡ世C【データ:なし メンバーレベル:A】
過去10年で出走なし 同じくチャンピオンズデーに行われたレースは、日本から遠征したノースブリッジが逃げて800m通過は48.04、向正面では最後方にいたプログノーシスが捲っていく展開。勝負所では一旦7番手までポジションを下げることとなったロマンチックウォリアーだったが、直線では大外から伸び、日本勢をねじ伏せて同レース3連覇を達成。勝ちタイムは2:01.02だった。 これまで2000m路線を中心にGⅠ・7勝をあげているロマンチックウォリアー。1600mでは4歳時に香港クラシック初戦の香港クラシックマイルで、後に香港マイルやアルクオーツスプリントを制するカリフォルニアスパングルを差し切って勝利。昨年1月のスチュワーズCでは、香港マイル戦線のトップホースであるゴールデンシックスティの切れ味には屈するも2着という実績がある。 今回のメンバーに入っても能力はトップで、大崩れすることは考えにくい。究極の瞬発力勝負になると分が悪いが、これまで幾度となく日本馬を力でねじ伏せたレースぶりを考慮すると、あっさり勝ち切る場面があってもいい。 ライタープロフィール 三木俊幸 編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
三木俊幸