『ライオン・キング:ムファサ』が受け継ぐ、シリーズの伝統とは?最新作をさらに楽しみたい注目ポイント
公開当時アニメーション映画の全世界興収新記録を樹立した『ライオン・キング』(94)を皮切りに、映画や演劇、アニメーションなど様々なフォーマットで語り継がれてきた「ライオン・キング」。その“はじまりの物語”が描かれる『ライオン・キング:ムファサ』(12月20日公開)に向け、これまでの作品で共通して語り継がれてきたレガシーや設定を振り返りながら、最新作の注目ポイントを紹介していこう。 【写真を見る】前作から進化した“超実写版”。動物たちの毛並みは本物以上のもふもふ感? ■さらに進化した“超実写版”。動物だちの表情に注目…! 「ライオン・キング」の舞台は、生き物の命があふれる大地“プライドランド”。ここはあらゆる生き物たちが暮らし、巨大な生命の環(=サークル・オブ・ライフ)を築きあげている動物たちの国。「生命は大きな輪で繋がっていること」「歴代の王たちが空の星から見守ってくれていること」が語り継がれ、ライオンによる王位継承がなされてきた。そのなかで描かれてきたのは、“家族”と“生命”への限りない愛を描いた感動のストーリーだ。 2019年に公開され、ディズニー映画歴代No.1(当時)の全世界興収を記録した前作『ライオン・キング』では、そんなプライドランドの世界に最新鋭の映像技術を駆使し、リアルをも超えたエモーショナルな“超実写版”として新たな息吹を与えた。最新作でも毛の一本から葉の一枚にまでこだわり抜いた高精細なデジタル映像と、キャラクターの感情が伝わってくる豊かなアニメーション表現、アフリカの大地の温度や風まで感じられるエフェクト技術が健在。前作からさらに進化した“動物たちの王国”が描かれていく。 ■リン=マニュエル・ミランダが、新たにオリジナル楽曲を描き下ろし! 映像と共に物語を盛り上げ、同時に作品のテーマを深く掘り下げてくれるのは、やはり“音楽”。「ライオン・キング」と聞いて誰もが思い浮かべる「サークル・オブ・ライフ」や「ハクナ・マタタ」、さらに1994年版の主題歌としてアカデミー賞歌曲賞に輝いた「愛を感じて」など、これまでも数多くの名曲が生まれ、歌い継がれてきた。 最新作の音楽を担当するのは、数々のディズニー作品を手掛けてきた現代ミュージカル界を代表するリン=マニュエル・ミランダ。新たに書き下ろしたオリジナル楽曲の数々にも注目だ。 ■ムファサ王の運命を変えた、のちにスカーとなるタカ。“兄弟の絆”に隠された秘密とは そして最新作で描かれるのは、前作で弟スカーの企みによって命の危機が迫った息子シンバを守るために命を落としてしまった、プライドランドの王ムファサの若き日。孤児であった過去や、のちにスカーとなるタカとの出会い。血のつながりを超えて本物の兄弟のような絆を育みながら新天地を目指すムファサとタカ。なぜ彼らは“王”と“ヴィラン”という正反対の道を歩むことになったのか。 まさに、『ライオン・キング』の物語は『ライオン・キング:ムファサ』で完成するといっても過言ではないだろう。心ゆさぶる楽曲にのせて、超実写版で描く“キング・オブ・エンターテイメント”を、劇場の大スクリーンで目撃してほしい。 文/久保田 和馬