中古マンションが東京の隣なのに7分の1の価格で買えるのは、リニア開業でも注目の山梨県!
全額ローンでも返済月額2万円台の山梨県
なにしろ、70㎡換算価格の860万円を全額ローンで調達したとしても、年利0.375%、35年元利均等・ボーナス返済なしの毎月返済額は2万1852円で済む。一都三県で賃貸住宅に住んでいる人であれば、間違いなくそれ以上の家賃を負担しているはずだ。 もちろん、山梨県のすべてのマンションが860万円で手に入るわけではなく、駅近物件や築浅物件などであれば、1000万円を超える物件も少なくない。 とはいえ、それほど重い負担とはならないのではないか。 図表5は、借入額別の住宅ローンの毎月返済額、それに必要な年収などを試算したものだ。 図表5 借入額別の住宅ローンの毎月返済額と返済負担率別の必要年収 借入額1000万円でも、毎月返済額は2万円台。返済負担率25%に抑えるにしても、100万円程度の年収があればすむ。借入額2000万円でも、毎月返済額は5万円程度で、必要な年収は返済負担率25%が244万円、35%ならば174万円で可能となる。 対して、東京都や周辺の三県で購入するとなれば、少なくとも3000万~5000万円の住宅ローンを組まなければならない。 仮に5000万円の借入額だと、毎月返済額は13万円近くに増加し、必要な年収は返済負担率35%でも436万円。25%に抑えるためには610万円が必要となる。
リニア中央新幹線開業で利便性が高まる期待も
山梨県にはリニア中央新幹線開業への期待もある。静岡県の反対もあって2027年度の開業予定がずれこみそうな情勢ではあるものの、甲府市には「山梨県駅(仮称)」が設置される予定だ。開業すれば、始発駅の品川駅まで最短25分で結ばれ、一段と交通利便性が高まる。 開業に向けて、新駅周辺に広がる田園地帯の開発も計画されている。かつて東海道新幹線の新横浜駅が田んぼの真ん中に設置された際には、新駅の開業に合わせて商業施設やマンションなどが林立するエリアとなった。 リニア新幹線の新駅にも同様の期待が高まっており、今後は中古マンションの価格が上昇することも考えられる。現在のような価格では買えなくなる可能性もあるため、購入するなら今のうちかもしれない。
山下和之