乙武洋匡氏、衆院補選東京15区で敗北 小池百合子都知事の応援も実らず
衆院3補欠選挙は28日投開票され、自民党が全敗。全選挙区で立憲民主党の公認候補が当選した。9人の候補が乱立した東京15区に無所属で立候補した作家の乙武洋匡氏(48)は、無念の敗退となった。 「小池旋風」は起こせなかった。出馬表明直前の3月にファーストの会副代表就任を発表。国民民主党の推薦も受け、都民ファーストの会の特別顧問を務める東京都の小池百合子知事(71)とともに戦い抜いた選挙戦だったが、当選には及ばなかった。 自民が候補者を立てず、事実上の不戦敗となった同区は自民、公明支持層の票取りが鍵となった。乙武氏の選対本部は選挙戦中、一貫して「自公の支持層の考えとマッチする候補者は乙武」と獲得に意欲的だった。一方、乙武氏本人は出馬表明時から「(自公と)一緒に戦うことは想定していない」ときっぱり。やや突き放した印象も与えていた。 小池氏は、12日間の選挙戦で計9日間応援入り。選対本部長が「事実上、小池知事が選対本部長だった」と話したように、小池氏がポスターデザインからスタッフの服装に至るまで、細かい指示を出していたという。 獅子奮迅の働きの理由は「落選させられないというプレッシャーというよりは、自ら擁立すると宣言した製造者責任のようなものだと思う」と選対関係者。7月には都知事選が控えるが、小池氏はまだ去就を明らかにしていない。補選敗戦となった今、「製造者責任」はどう影響するのか。
報知新聞社