写真：Car Watch

　日産自動車は10月17日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11（2024/25）から適用される新しいGEN3 Evoレギュレーションに対応した、新デザインのマシンを公開した。 【画像】日産のフォーミュラEシーズン11用マシン「GEN3 Evo」のフロントカウル 　新デザインは、フォーミュラE日産チームのアイデンティティとして親しまれ、日本のDNAや新たな始まりを表現する桜をモチーフにしたデザインを、シーズン9（2022/23）のマシンから踏襲。シーズン10では、チームランキングとドライバーズランキングで4位、新設されたマニュファクチャラーズランキングで3位となり、シーズン11ではさらなる高みを目指すとしている。 　シーズン11では、日産のドライバーとしてシーズン9で活躍した、経験豊富なノーマン・ナトー選手を再び迎え、前シーズンで2度の優勝と5度の表彰台を獲得したオリバー・ローランド選手は続投とした。 　ローランド選手とナトー選手は、11月4日～7日にバレンシアで開催されるシーズン前のテストを経て、シーズン11の開幕戦となる、12月7日のサンパウロE-Prixに参戦する。 　また、2024/25シーズンに向けて日産フォーミュラEチームの新ファクトリーも稼働を開始。チーム専用施設は2600m2の敷地があり、中にはワークショップエリア、シミュレーター、エンジニアリング、管理オフィス、展示エリア、会議室、多目的エリアが備えられる。 　日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ・ヴォルペ氏は、「新シーズンに向けてワクワクしつつ、GEN3 Evoマシンに精通するために一生懸命取り組んでいます。これまですべてが順調に進んでおり、バレンシアのテストがとても楽しみです。新しいファクトリーの稼働も順調です。この施設を最大限に活用することで、チームの潜在力を最大限に引き出すことができます。これから一緒に戦うナトーは日産チームのクルーをよく知っていたので、すぐにチームになじみました。ローランドとナトーという強力なドライバーがそろい、勝利と表彰台獲得に向けて準備が整ったと自信を持って言えます。さらに今シーズンからはエレクトロミン社が主要パートナーとなりました。コーラル社とコーラルアイウェア社との既存の関係に加えて、素晴らしい企業が私たちを支援しています。われわれは、すべてに対し全力を注ぎ、シーズン11でトップを目指します」とコメントを寄せている。 　また、オリバー・ローランド選手は、「忙しかったシーズン10が終わったあと十分にリフレッシュできました。体力的にも精神的にもよい状態でシーズン11に挑めるよう備えています。新しい施設はとても素晴らしく、本当に感銘を受けています。立地も理想的で、より高い目標を目指すことができるでしょう。GEN3 Evoでは、オールホイールドライブ技術を含むいくつかのチャレンジがありますが、初戦から万全の体制で臨みます」と新たなマシンへの期待を語っている。 　さらにノーマン・ナトー選手は、「チームに戻ってこれたことをとてもうれしく思っています。すでにマシンやシミュレーター、スタッフとも慣れることができています。新しい施設は最高水準の設備です。素晴らしい環境の中でレースの準備やレース後のブリーフィングを行なうことができます。新しいカラーリングは本当にクールで、日産チームの日本のアイデンティティを示し、ファンたちも気に入ってますし、サーキット上でも認識しやすいでしょう。バレンシアでのテスト、ブラジルでのシーズン開幕、そしてGEN3 Evo時代のスタートが待ちきれません」と述べている。