犯罪被害遺族らがサッカー観戦 警視庁が招待、ピッチ見学も 東京
事件や事故で家族を亡くした子どもたちに楽しんでもらおうと、警視庁は2日、国立競技場で開催されたサッカーJリーグのルヴァンカップ決勝に犯罪被害者遺族らを招待した。 【写真】ルヴァン杯サッカー決勝が開催された国立競技場のピッチサイドを見学する犯罪被害者遺族 同庁犯罪被害者支援室によると、3~18歳の子どもら7家族の計21人が参加し、名古屋グランパス対アルビレックス新潟の試合を観戦した。試合前にはピッチサイドを1周したり、芝生を触ったりして楽しんだ。 2003年に幼稚園児の長女=当時(6)=を交通事故で亡くした佐藤清志さん(60)は長男(23)と共に競技場を訪れた。「最後まで楽しめる試合だった。家族で気兼ねなく外に出られる機会をもらえて、大きな力になった」と笑顔をみせた。 警視庁は企業の協力の下、被害者遺族をスポーツイベントに招待するなどの取り組みを15年から毎年、実施している。今年はこれまでに、野球やバレーボール観戦、ミュージカル観劇などを開催した。 同室の日比野悟郎支援官は「被害者遺族は生活が一変し、ショックで外出できなくなる場合もある。プロの活躍を目の当たりにして、子どもたちが将来に希望を見いだす足掛かりになれば」と話した。