大正ロマン漂う街に 松本市上土に「シネマミュージアム」開館
松本市中心街の上土で大正期から約90年間親しまれた映画館の建物「上土シネマ(旧松本電気館)」(大手4)に20日、レトロな雰囲気を味わえる博物館「上土シネマミュージアム」が開館した。古い映画のポスター展や、大正時代の服装を貸し出すコスプレ体験などの企画を展開する。 関係者がテープカットで開館を告げ、チンドン屋のにぎやかな音色がお祝いムードを盛り上げた。館内に眠っていた約7000点から厳選した映画ポスター展は、昭和期を中心に名作がそろい、早速館内に入った人から「懐かしいね」の声が聞かれた。フィルム映写機やダイヤル式の黒電話も残り、関心を呼んでいた。 上土商店街振興組合、上土大正ロマンのまちづくり協議会、IT企画会社・ラージヒル(東京都)が運営する。ミュージアムを足がかりに上土シネマ再生への機運を高め、大正期のファサード(建物の正面外観)の復元と建物修繕を目指す。上土シネマ再生事業に賛同する個人・法人の協賛金募集も始めた。 上土大正ロマンのまちづくり協議会の藤森典人会長は「市民運動でミュージアムが開館できた」と感謝し「ファサード復元の実現には多くの資金が必要。一層の市民の理解、協力をお願いしていきたい」と話していた。 入館無料。開館時間は午前10時~午後5時。コスプレ体験用の衣装は2分で着脱できるオリジナル品で、30分1000円。 にぎやかに開館を祝ったセレモニー
市民タイムス