IGZOとの融合、MEMSディスプレーって何?
高速シャッター制御のカギを握るIGZO
このシャッターを制御する回路の材料に使われているのが、シャープが世界ではじめて量産に成功したIGZOです。IGZOはインジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、酸素(O)で構成される半導体酸化物で、電子の流れが20倍から50倍も速いという特徴を持っています。 従来の液晶パネルには、これまでアモルファスシリコンなどの材料が使われていました。しかし、アモルファスシリコンはシャッターを高速で開閉させるために必要な電子移動度(電子の流れやすさ)が不足していましたが、IGZOを使うことで高速なシャッターが切れるようになったのです。MEMSディスプレーを大きく活用するためには、電子移動度に優れ、大型化も可能となるIGZOの技術が欠かせないというわけです。 MEMSとIGZOという2つの技術が融合した次世代ディスプレー。2014年末には量産技術が確立される見込みです。