「クマに襲われる」が自分ごとになった“山の家暮らし”のライターが、準備万端で揃えたクマ対策グッズ全容とは
“山の家”周辺でもたびたびクマが出没しているようなので対策を
山梨県は、県内でのツキノワグマの目撃・出没情報を随時集計し、一覧表にしてホームページで公開しています。 https://www.pref.yamanashi.jp/shizen/kuma2.html 僕はこれをしばしばチェック。今年度に入ってから我が山中湖村でも、11月26日時点で計9回の出没・目撃例があったことを知りました。 しかも、一覧表に記された詳細を見ると、その多くが「ああ、あそこらへんか」と見当のつく場所。 クマが身近まで迫っていることを、激しく実感しています。 早朝や夕暮れどきに、家や湖の周辺、それに近隣にある登山道入り口あたりを犬と散歩していると、林の奥からガサゴソと、枯れ葉を踏み歩く音が聞こえてくることがあります。 “クマ禍”が伝えられるようになった今年は、そのたびにビクッとするのですが、大抵の場合、というか今のところ100%、それは臆病そうな目を向けてこちらを警戒している、かわいいシカちゃんです。 でも山中湖村でも毎月のように出没情報があがっている以上、本当にいつ何時、正真正銘のクマがのそりと現れてもおかしくはない状況です。 本気で不安になった僕は、できる限りのクマ対策グッズを揃えました。 ① トランジスタラジオ ② ハンディライト ③ 音追いピストル ④ 爆音ホイッスル の4種類です。 よく知られているように、ツキノワグマは基本的には臆病な性格で、人間の存在を近くに感じると、みずから立ち去ってくれる動物です。 だから対策グッズも、遭遇する前にこちらの存在をクマへ知らせるためのものになります。 登山をする人は、クマよけ鈴を携行することが多いですが、常に音を発するものであればなんでも構わないので、僕は①トランジスタラジオを持ち歩くことにしました。 このラジオは小さいながらも優秀で、スマホのスピーカーよりもずっと大きな音が出ます。ラジオの電波が届かない場所ではBluetoothモバイルスピーカーモードにし、スマホから音楽を飛ばして流せばOKです。 薄暗い早朝や夕方は、②ハンディライトも忘れてはなりません。僕の二つのライトは、攻撃してくる敵の目をくらますことができるほど強力なものではありませんが、かなり遠くまで光が届く高性能のものです。 これで周囲を照らしながら歩けば、クマもいち早くこちらの存在に気づいてくれるでしょう。 山の家の周囲を歩いていると、民家が途切れて木々が鬱蒼と茂り、いかにも動物の気配が濃厚でやばそうな地点を通過しなければならないことがあります。 そんなときは、③の爆音ホイッスルをひと吹きします。 2種類持っている僕のホイッスルは両方とも、120デシベルというかなり大きな音が出るものなので、クマもこちらの存在に気づかないことはないでしょう。 それでも、もしクマさんが眼前に突如現れ、睨み合って膠着状態になってしまった場合は、④の音追いピストルを使おうと思っています。 これは、子供のころに遊んだ八連のキャップ型火薬をセットする、音が出るだけのおもちゃピストルですが、ネットやホームセンターでは、害獣を追い払う用途で販売されています。 クマは破裂音や火薬の匂いを嫌うので、こちらに向かってくる前に脅しのために一発ぶっ放そうと思っています。 こんな予防策をしていても、本当に不幸な偶然が重なってクマと至近距離まで近づいてしまい、向こうもやる気になってしまったら、あとはクマ撃退スプレーくらいしか実効性のあるものはないようです。 僕はまだスプレーまでは用意できていませんが、この状況が続くようだったら、いずれ装備しようと思っています。