【ボート】守屋美穂がイン速攻で逃げ切ってレディースオールスター2回目の優勝
「レディースオールスター・G2」(12日、宮島) シリーズをリードし、1号艇で圧倒的支持を集めた守屋美穂(35)=岡山・101期・A1=がインからコンマ02の快ショット。誰も寄せ付けず力強く逃げ切った。レディースオールスターは2022年2月に桐生で行われた第6回大会以来となる2回目の優勝。G2は4回目、通算では35回目の優勝を飾った。2着はレディースオールスター初優出の地元・実森美祐、5回目の優出だった長嶋万記が3着に続いた。 【写真】おめでとう♥仲間の美女レーサーたちの祝福を受けガッツポーズの守屋 豪雨の中、スタンドのファンからは熱い声援が飛び交った。4大会連続ファン投票1位。その称号を胸にトップを走り続けた守屋がV本番も華麗に舞った。アンブレラ姿の水上パレードでは、スタンドのファンに何度も何度も腕を突き上げ、美穂スマイルで祝福に応え、大勢のファンを前にした表彰式ではクールな守屋も涙ぐんだ。 前検で引き当てたのは宮島で最も旬な73号機。3月のG2・MB大賞で下條雄太郎が6コースまくりで優勝した伸び型のエンジンだ。「最初は伸びだけかと思ったけど、ターン回りも良くてすごくいい相方でした」とドリームから怒濤(どとう)の5連勝。4日目は6コースから4着となったが準優、優勝戦と無敵の強さを発揮した。「優勝戦のSは全速。(4カドの)実森さんがすごく良さそうだったけどまくられるのはイヤ。Sをしっかり行けば大丈夫。掛かりがしっかりしていて安心して回れた」とSとターンで攻め抜いた。 4月のG1・児島周年の準優でFを切り、休み明けからしばらく表舞台に立てなくなるが、気持ちの切り替えはできている。「女子選手仲間の言葉で、立ち直るきっかけをもらった。そこがターニングポイント」と前を向いて歩み始めた。そして、次の舞台はSG・ボートレースオールスター(5月21~26日、多摩川)だ。「投票を無駄にしないようにしっかり吸収したい」と表情はキリリ。 最終日の12日は母の日だった。「いつもお世話になっている母へ感謝の気持ちをこめて走った」と娘としての素顔ものぞかせた。今大会は選手として娘として、そして母として、強い守屋の集大成。試練の先には再び栄光が待っている。