BL東京がリーグワン初制覇 24―20で激闘を制す 埼玉は王座奪回ならず 引退の堀江翔太も悔し
◆ラグビー リーグワン・プレーオフ決勝 BL東京24―20埼玉(26日・国立競技場) レギュラーシーズン2位のBL東京(旧東芝)が、同1位の埼玉(旧パナソニック)を24―20で破り、リーグワン初制覇を飾った。前身のトップリーグ時代を含めて2009―10年季以来、14シーズンぶりの頂点となった。一方の埼玉は昨季決勝で東京ベイに敗れており、2季ぶりの王座奪回は果たせなかった。 埼玉が先制した。BL東京が自陣で反則があり、埼玉はPGを選択。前半5分、SO松田力也が中央から約23メートルの距離を落ち着いて決めた。同20分にもBL東京は反則を犯し、埼玉はSO松田が約40メートルのPGを決めて、得点を重ねた。 今度はBL東京が攻めた。敵陣5メートル内で相手の反則があり、BL東京はスクラムを選択。同27分、スクラムを起点に右に展開し、最後はパスを受けたWTBジョネ・ナイカブラがインゴールに飛び込んだ。SOリッチー・モウンガがゴールを決めて7―6で逆転した。そのまま流れを手放さず、同35分にはモウンガが約23メートルのPGを決めて追加点を挙げた。 埼玉は同38分、WTBM・コロインベテが相手のJ・ナイカブラに対し、ハイタックルを犯し、イエローカードを与えられ、10分間の一時退場。一人少ない14人となった。10―6のBL東京のリードで前半を折り返した。 後半から埼玉は“ラスボス”こと、今季限りで引退を表明しているFW堀江翔太がフッカー・坂手淳史主将に代わって登場し、会場は大歓声に包まれた。 BL東京は後半の序盤に一人少ない14人で戦う埼玉に対し、敵陣に攻め込む。同5分、敵陣右22メートルのラインアウトを起点に攻め、パスを受けたWTBのJ・ナイカブラが右サイドを抜け出し、この日2つ目のトライ。モウンガがゴールに成功。いい流れをキープし、11点差に広げた。 今度は埼玉の逆襲。同23分、フランカー、B・ガンターが敵陣ゴール前でボールを奪い、そのまま右手を伸ばし、トライ。SO松田がゴールを決めて、4点差に迫った。流れを引き戻した埼玉は同28分、敵陣でパスを回し、FB山沢拓也の中央から左へのキックパスが通り、最後は走り込んだSH小山大輝がインゴールに飛び込み、逆転トライ。SO松田のゴールが決まり、20―17とした。 だが、BL東京はすぐさま反撃。同34分、敵陣でパスを右に展開し、右サイドから走り込んだ途中出場のBK森勇登のトライで再び逆転。モウンガのゴールで24―20とした。 しかし埼玉は諦めなかった。終了間際に敵陣に攻め込むと、右に展開。最後は途中出場のBK長田智希がインゴールに飛び込んだ。しかしTMO(テレビマッチオフィシャル)の結果、トライにつながったプレーの前に、堀江が投げたパスがスローフォワードの反則となり、トライは認められなかった。そのままBL東京が4点差で競り勝った。
報知新聞社