<9年ぶりの春―鳴門>第94回選抜高校野球 選手紹介/4 /徳島
◇唯一の1年レギュラー 豊田凌平(とよた・りょうへい)外野手(1年) 秋の県大会から、レギュラー陣で唯一の1年として左翼手を任された。センバツへ近づく大一番となった四国大会準決勝の明徳義塾戦では、延長十一回で勝ち越し打を放ち、勝負強さを見せた。秋の公式戦7試合の打率は4割4分4厘と、チーム一を誇る。 小学生の頃、甲子園で鳴門の活躍を見て憧れた。夢の舞台を前に「楽しくプレーして結果を残したい」と気負いがない。入部当初は打撃の際に脇が開き、バットの軌道が安定しなかったという。指導陣のアドバイスでコツコツと練習を重ね、修正した。「塁に出ることが自分の役割。全国の投手に思い切って勝負をしたい」 鳴門市第一中出身。左投げ左打ち、170センチ76キロ。釣りが趣味。 ◇伸びしろ未知数の4番 前田一輝(まえだ・かずき)外野手(2年) 長身を生かした力強いスイングで、渦潮打線の4番を担う。指導陣は「フォームも性格も素直で、身体能力が高く、まだまだ計り知れない伸びしろがある」と評する。秋の公式戦7試合で8安打8打点を挙げた。 昨夏の徳島大会までは投手も務めたが、打撃に集中すべく、外野手へ転向した。秋の県大会は打率5割と好調だったが、四国大会では振るわなかった。課題は初球。「どんどん振っていって結果を出し、センバツでは信頼される4番になる」と誓う。森脇稔監督は「真面目で考え込むところがあるが、責任感の表れ。センバツで一回り成長してほしい」と話す。 小松島南中出身。右投げ右打ち、190センチ93キロ。好物はグラタン。