防衛省、自衛隊員218人を処分 特定秘密の不適切取り扱いなどで
防衛省は安全保障上の特定秘密の不適切な取り扱いや潜水手当の不正受給についての調査結果を発表し、自衛隊員218人を12日付で処分しました。 防衛省によりますと、安全保障上の特定秘密については、6隻のイージス艦を含め、艦艇38隻で資格のない隊員が取り扱ったり、知り得る状態だったりしたということです。 外部への漏えいは確認されていませんが、防衛省は特定秘密の認識への組織的な問題があるとしていて、艦艇の保全区画に立ち入る隊員全員に適性評価を実施するなどで対策したいとしています。 そのほか、陸自や空自なども合わせると、不適切な取り扱いで113人が処分を受けました。 また、潜水手当について、実際に潜水していないのに不正に受給するなどしたとして、懲戒免職11人を含む74人が処分を受けました。確認された不正の額は、およそ4300万円でした。 そのほか、海自隊員が基地の食堂で費用を払わず、繰り返し飲食をしていた事案では、1階級の降任処分を受けた2人を含め、22人が処分を受けました。 また、3人の内部部局の幹部がパワハラで懲戒処分を受けました。内部部局でのハラスメントによる懲戒処分は初めてです。 これらを受け、海上自衛隊トップの酒井海幕長が減給処分となった上、辞任が発表されました。 また、陸自・空自・統幕・情報本部のトップが訓戒を受けるほか、増田事務次官は訓戒の上、給与の一部を自主返納します。