【密着】熱中症から命を守る──119番の“最前線” 室内から「助けて…」緊迫の場面も “災害級の暑さ”でひっ迫『every.気になる!』
日テレNEWS NNN
“災害級の暑さ”が続く東京で、熱中症の増加が救急現場をひっ迫させています。東京消防庁の総合指令室では、熱中症を訴える119番通報が続々と入電。新宿などを拠点とする救急隊は、患者の手当てや搬送に追われています。命をつなぐ最前線に密着しました。
■24時間鳴りやまない119番通報
密着したのは、東京消防庁の総合指令室。「消防庁、火事ですか? 救急車ですか?」。指令員たちが、24時間鳴りやまない119番通報に対応しています。 「夫なんですけど、腹痛…急激な腹痛で」という切迫した電話を受けたり、「救急車到着までの間、みなさんで協力して心臓マッサージを続けてください」と呼びかけたり。命を守る仕事は日夜続きます。中でもいま急増しているのが、熱中症を訴える通報です。 通報者 「おばあちゃんがすごく体調悪くて、熱中症かもしれなくて」 指令員 「急病人! 小学生が熱中症のもよう。倒れているもの」 出動要請が増えることで、救急の現場はひっ迫していました。
■「母がエレベーターで倒れて…」
「熱中症ということで“ろれつ”が回らない。12歳の女の子になりまして」。こんな通報が入ると、指令員は「はい、わかりました。救急車向かいます」と応じました。 猛暑が続く東京。7月中旬、救急車などを出動させる指令室では、熱中症の通報が相次いでいました。 通報者 「母が自宅のエレベーターの中で熱中症がひどくなり、2回ぐらい倒れてしまって。意識はある状態なんですけども、立ち上がることができない」 指令員 「今はお部屋の中にいるんですか? それとも、いまもまだエレベーターの中にいるんですか?」 通報者 「いったんエレベーターから廊下の方に出たという感じです」
■過去3年、7月は熱中症の搬送が最多
2021年~23年の東京消防庁管内では、熱中症の救急搬送が最も多いのが7月です。さらに今年は、“災害級の暑さ”に例年より早く見舞われています。 熱中症の増加は救急車のひっ迫につながり、現場への到着に時間がかかる現状もあります。 「到着何分ぐらいですか?」と尋ねられ、指令員が「お待ちください…。いまですね、救急車の要請非常に多くなってまして、10分~15分ぐらい待つことになります」と答えます。 「救急の要請多くなってまして、到着、お時間いただくかもしれませんので…」と伝えることもありました。