【エリザベス女王杯】4年連続見参R・ムーア騎手 まずはサリエラで旋風巻き起こす JRA・GⅠ10勝目へ「楽しみ」
世界のトップオブトップが、日本の秋GⅠを熱くする。ロンジンワールドベストジョッキーに4度輝いているライアン・ムーア騎手(41)=英国=が、9日から有馬記念翌日の12月23日まで短期免許を取得。今週のエリザベス女王杯ではサリエラとの新コンビで参戦する。 【写真】昨年6着のサリエラ。ムーア騎手とのコンビで巻き返しを図る 英国が生んだ天才が、秋の日本に旋風を巻き起こす。ムーア騎手が4年連続で来日。秋の陽気に包まれた美浦トレセンで、サリエラと臨む大一番に向けての意気込みを口にした。 「最近の2戦(天皇賞・春12着、産経賞オールカマー12着)よりはステップアップする必要があると思います。でも、スタミナがありますし、2200メートルは全く問題ないと思います」 2010、11年にはスノーフェアリーで当レースを連覇。勝てば節目のJRA・GⅠ10勝目を手にすることになる。「日本のGⅠに参加できるのはとてもありがたいですし、楽しみにしています」と週末を心待ちにしている。 楽しみは尽きない。17日のマイルCSでは英国馬チャリンとタッグを組む。「今年はヨーロッパでGⅠを3勝して、素晴らしいシーズンを過ごしていますね。すごく能力があるし、エキサイティングな挑戦になると思います」と期待を込めた。 さらに、24日のジャパンCではGⅠ6勝馬オーギュストロダンに騎乗。ディープインパクト産駒の最終世代が、引退レースでドウデュースやシンエンペラーといった日本勢の前に立ちはだかる。 「この秋はジャパンCをメインの目標に定めて、凱旋門賞にもブリーダーズカップにも行かなかった。アウェーになりますし、2400メートルは日本馬が強いですけど、能力は通用すると思っています。ディープインパクトの血さえ入っていれば、どんな競馬でもできると思える。自信を持っていますよ」と不敵な笑みを浮かべた。世界の名手が、秋GⅠシーズンの話題をかっさらっていく。(綿越亮介) ■ライアン・ムーア(Ryan Moore)1983年9月18日生まれ、41歳。英国出身。今年は英、愛ダービーや、英インターナショナルSを勝ち、米ブリーダーズCでも2勝するなど世界中で活躍。JRA重賞は通算17勝(うちGⅠ9勝)。8日現在、JRA通算754戦143勝。166センチ、54キロ。