「健康にはタンパク質が必要」は知っているけど…“おすすめ食材”を管理栄養士が解説【一覧表付き】
タンパク質は筋肉や血管、骨など体の細胞を作ってくれる重要な栄養素。1日に必要とされている量を取るには、3食全てに「タンパク質メニュー」を入れるのが理想的です。体内での働きや、どんな食品にどれくらいの量が含まれているのか、一緒に取りたい栄養素など、タンパク質の基礎知識をおさらいします。(管理栄養士 岡田明子) 【この記事の画像を見る】 ● 身体は半分以上 タンパク質から構成されている 私たちの体は、約半分は水分、そして半分以上はタンパク質から成り立っています。心臓や肝臓などの臓器、皮膚、毛髪、骨格筋やホルモン、さらにはDNAなどの遺伝子情報物質まで、タンパク質で形成されています。 体内では絶えず新陳代謝が行われており、古くなったタンパク質が新しいタンパク質に入れ替わっています。 食事から取り入れたタンパク質は、そのままの形では吸収されません。胃や腸で細かく分解され、その過程でタンパク質はアミノ酸へと分解されます。そのアミノ酸が再合成されて、人の体の材料となります。 人の構成をするアミノ酸は20種類です。この20種類のうち、9種類は体内で合成できなかったり、合成量が少ないため、食事から摂取する必要があり、「必須アミノ酸」と呼ばれています。
● 「アミノ酸スコア100」の 食品とは? この必須アミノ酸のバランスを表したものを「アミノ酸スコア」といい、9種類のアミノ酸全てが必須量の100%をクリアしていれば、アミノ酸スコアが100となります。 アミノ酸スコアが100の食品は、牛肉、豚肉、鶏肉、牛乳、プロセスチーズ、アジ、サバ、サンマ、マグロ、カツオ、鮭、卵、大豆、豆腐などです。 これらは毎日取り入れたい食品ですが、特に肉は、脂質も多いので食べ過ぎると肥満のもとになってしまいます。脂肪が少ないのは、鶏ささみ肉、鶏むね肉、牛ヒレ肉や牛もも肉などの赤身の肉です。食べ過ぎが気になる人は、これらの肉も積極的に選ぶと良いでしょう。 食品によって含まれる栄養成分の違いがあるので、いつも同じ食品からではなく、さまざまな食品をローテーションで取ることが大切です。例えば、朝食に卵、昼食に肉、夕食に魚というように、毎食違った種類の食品を選ぶよう意識していきましょう。