日本株、全市場で「わずか10銘柄」だけ存在した、きたる「波乱相場」を乗り切る「奇跡のディフェンシブ銘柄」を実名紹介
新NISA導入後の上げ相場
今年1月から新NISAが導入され、そこから丸3カ月、「なんじゃこれ?」レベルの上げ相場が続いた。「買って持ってりゃ、含み益は増えていく」そんな相場付きだった。新NISAをきっかけに投資熱が高まったとされるが、今年始めた投資家には「(株式投資を)もっと早くからやっておけば良かった」そんなユーフォリアに映っていたはずだ。ただ、そうした投資家にとって最初の試練がやってきた。ついこの間、4万1000円台も見た最強指数(だった)日経平均株価は、19日に一時3万7000円台を割り込んだ。 【マンガ】「長者番付1位」になった「会社員」の「スゴすぎる投資術」の全容 中東情勢リスクの再燃、米国の利下げ後ずれ観測による金利上昇が混ざり合って、リスクオフムードは強まった。「NYダウの6日続落(4月8日~15日)」だって、2020年2月のコロナショック時(7日続落)以来のことだ。当時とは状況が違うが、連続安が発生する手前で「強い米国株」と賞賛されていた点は似ている。 今回でいえば、「強い日経平均」と呼ばれた1-3月相場の揺り戻し…そう見れば納得の調整とも言えそうだ。ただ、この下げに関与し(押し目買いを入れ)、巻き込まれてしまった個人投資家がかなり多そうな点は心配だ。 (日経平均)右肩上がりの地合いを3カ月見たことで、上げ相場に慣れ過ぎていたことは裏目に出たはずだ。少々下がっても「下で買ってれば儲かるだろう」「待ってりゃ戻るだろう」「理由が地政学リスクならサクッと戻す」など、最近の経験則に影響され、都合良い解釈が躍るようになり、それがSNSなども通じて拡散されていた面もあった。 そうしたことから、金額的にも増幅しているのが、個人投資家による“逆張り買い”だ。日経平均で言えば、「3万9000円割れで買ったら利益になる」展開が続いていた。3月も、4月5日も…。だから、「2度あることは3度ある」で3万9000円割れ時に逆張り買いが殺到。しかし、その買いが誤算となる。 今回のコラムでは、現状の個人投資家のポジション状況を可視化していきたと思う。まず、上述の日経平均株価と二市場の信用買い残(金額ベース)を重ねたグラフを見ていただきたい。4月に入り、その残高は4.5兆を超える水準になっている。これは2006年7月14日以来、およそ18年ぶりとなる規模だ。当然、株価が上がっているため、金額ベースの信用買い残は自然と大きくなる。ただ、信用買い残がとくに増えたタイミングは、株価が調整し始めた4月に入ってから。「まだ(日経平均が)4万円を割れた程度」の高水準ながら、信用を使った押し目買いが活発化していたことを意味している。