「バイラルメディア」安易なシェアに潜むリスク うまく付き合う3つのポイント
見るだけならリスクはないか?
読むだけならリスクはないのでしょうか? 今の所、バイラルメディアを見ているだけで、犯罪に巻き込まれたという事件は起きていないように思います。 ただし、閲覧する時にSNSアカウントとの連携や、メールアドレスの登録を求めてくるバイラルメディアは注意が必要です。個人情報の収集を目的としているため、個人情報が意図しない用途に利用される潜在リスクがあります。 大変失礼な話ですが、バイラルメディアに夢中になっている人は「情報商材のカモにされやすい人物像」と類似します。情報商材のカモにされやすい人とは、「自ら情報を調べる能力がなく、人に依存しやすい人」です。 国内のバイラルメディアの大半は「既にインターネット上にあるコンテンツの再利用」です。まとめサイトやYouTubeにでも行けば、幾らでもバイラルメディアの「元ネタ」が転がっています。インターネットを少し検索すれば幾らでも手に入るコンテンツを「今日はどんなおもしろコンテンツが掲載されるのかなー」と、ウキウキしながらバイラルメディアの前で待ち構えて「おもしろネタゲット!」と、意気揚々とSNSにシェアしたりするのですが、それはもう何年も前に流行ったコンテンツなのです。 私は、こういう人達を馬鹿にしたいのではありません。しかし、ある種の犯罪集団はこういう人達を「カモ」とみなします。その「カモ」を探すためにバイラルメディアで個人情報を収集されていたとしたら、、、あなたは既に狙いを定められているかもしれません。
多様化するニュースメディアとの付き合い方
過去に流行ったコンテンツが大半であるバイラルメディアをニュースとして定義して良いかは議論の分かれる所ですが、ニュースメディアだとした場合に、私たちはどう接すれば良いでしょうか。ポイントを3つあげます。 1) ニュースが多様化してきたことを理解しよう ほんの8年前まで、ニュースと言えば新聞かテレビを指していました。しかし、今は「ニュース」と冠が付いていても「伝える物」や「伝え方」が多様化してきています。自分が何を知りたいのかを理解し、多様化するニュースメディアを上手に使いわけると、情報収集の効率を上げたり、デマに振りまわされにくくなります。 ・事実と速報性を求める テレビ、新聞、メディア系ネットニュース ・速報性のみを求める SNS、掲示板、ネットニュース ・興味関心事に関する情報収集 キュレーションメディア ・息抜きをしたいなら バイラルメディア 批判されることの多いバイラルメディアですが、コーヒタイムに気楽に見るものだと理解して見れば、堅くなった頭をリフレッシュすることができるかもしれません。 2) 「いいね」や「メールアドレス」を求めるバイラルメディアには近づかない バイラルメディアの中には個人情報取得を目的としているものが多く存在します。情報閲覧の見返りに何らかのアクションを求めるバイラルメディアには近づかないようにすると良いでしょう。 3) 「About」や「運営会社」情報に記載がなければシェアしない ニュースの形が多様化してきている時代に大切な習慣は、初めて見たメディアではまず「About」や「運営会社」の情報を確認するということです。そのメディアの運営元がきちんとした理念に基づいた行動を取っているか、信頼に足る運営者・企業であるかを調べると良いでしょう。 この3つのポイントは、皆さんがこれから新たな情報源に出会った時に、応用の効く有効な方法です。普段から意識することでより実りあるニュースのある生活を過ごせるようになるでしょう。 (大元隆志/ITビジネスアナリスト)