松本若菜を変えた運命的な出会いと『西園寺さんは家事をしない』『わたしの宝物』主演続きで感じた“初めての感覚”「相手によってテンポは当然違う。それを当たり前と思えるように」
主演作が2クール続くなど、引き続き大活躍だった2024年を振り返って
──ありがとうございます。ところで2024年は特に大活躍の年でした。『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)と『わたしの宝物』(フジテレビ系)での別人ぶりに驚いた人も多かったと思います。 「ありがたいことにゴールデンタイムの主演が続きましたが、その間、中2日しかなくて」 ──2日で西園寺さんから美羽に! それは大変。 「もともと分かっていたことなので、切り替えていかなきゃいけなかったのですが、最初はちゃんとできているかなと不安があったのが正直なところです。でも周りに“ちゃんと変わっている”と言っていただけたので、自分でも自信を持ってやっていこうと思えました」 ──まったくの別人でした。ちなみにその2日間は。 「何もしなかったです」 ──中2日をまたいで主演ドラマに入るというのも、求められるからこそですが、これまでにない経験ですね。 「きっとなかなかないことですし、今後もあるかどうか分かりません。本当にいい経験になっています」 ──役とご自身との切り替えについては。 「得意だと思っていたんですけど、最近下手なんだと思ってきているところです。カットがかかった瞬間に、“はい、松本若菜!”みたいになれていたタイプだったんですけど、最近は、いまやっている役(『わたしの宝物』)が特にぐ~っと入り込む役だからか、カットがかかっても、やっぱりどこかに役がいるというか。そういう感覚は初めてです」 ──そうなんですね。 「でもそれが嫌なわけじゃなくて、それも受け入れながら、どう普段の松本若菜にもどっていくのか、グラデーションをつけていくのか。そういったところは、今後の課題だなと思っています。ただ、いまは撮影中ですし、切り替えるほうがむしろ大変かも。別にこれでいいのかなとも思っています」 ここ数年、さらに魅力を増している松本さん。もずくちゃんとの生活で培った芝居力、人間力を伴いながら、俳優として新たな経験をし、感覚を得ながら、まさにいま現在大きくCHANGEしている最中なのかもしれない。つまり、まだまだ進化中なのだと思うと、こちらとしてはただ嬉しくて仕方ない。 まつもと・わかな 1984年、2月25日生まれ。鳥取県出身。’07年に佐藤健主演の『仮面ライダー電王』(テレ朝系)で女優デビュー。’17年に石川慶監督の映画『愚行録』で第39回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞するなど、高い評価を受ける。’22年の連続ドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)では、「松本劇場」なる言葉まで生んだ怪演が大きな注目と支持を集めた。’24年は『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)でゴールデンプライムタイムの連続ドラマに初主演し、さらに『わたしの宝物』(フジテレビ系)と2期連続の主演を務めた。ほか出演作にドラマ『君が心をくれたから』(フジテレビ系)、『復讐の未亡人』(テレ東)、映画『コーヒーが冷めないうちに』(2018)など。最新映画『はたらく細胞』が公開。2025年新春も『室町無頼』が控える。 望月ふみ
望月ふみ
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