阪神・岡田監督「全部初球やんか」バッテリーに苦言 怒りの矛先は記録員にまで「ゴロ飛んだら全部エラー」
「阪神2-5DeNA」(22日、甲子園球場) 連勝が3でストップした一戦に、阪神・岡田彰布監督(66)はバッテリーへ苦言を呈した。初球を捉えられての失点に加え、守備では失点につながるものも含めて計3失策と、ミスが重なっての敗戦。リーグワースト44失策となり、4番・大山の一発で勢いづくかと思われた展開からの逆転負けと、大きく不満が残る結果となった。 【写真】渋い!渋い!渋い! アゴがゆがむほど険しい表情の岡田監督 同じ轍(てつ)を何度も踏む姿に我慢がならなかった。岡田監督がバッテリーに苦言を呈した。 「全部初球やんか、点入ってんの。この間の桐敷から。なんで注意せえへんのやろな。毎回や。なんぼ言うても一緒や」 1点を先制した直後の三回だった。2死一、二塁で打席にはオースティン。その初球だった。坂本は内角を要求したが、伊藤将が投じた変化球は真ん中付近に甘く入り、左翼席への逆転3ランを被弾した。 2点ビハインドの七回は1死二塁でオースティンを迎えると、岡田監督は島本から浜地にスイッチ。右腕は代わりばなの初球を中前にはじき返され、決定的な3点差とされた。 18日・日本ハム戦(甲子園)でも1点リードの七回2死二塁で、桐敷-梅野のバッテリーが代打・清宮への初球を同点適時打とされていた。不用意な1球が払う代償はあまりにも大きい。2ストライクと追い込みながら痛打を浴びる姿にも「リードに酔うてしまうんやろな。あわよくば高めで空振りとかな。それで一番あかんリードになってしまうんやろな」とあきれ返った。 敗因は配球の問題だけではなかった。三回1死から投手・東の三ゴロを渡辺が痛恨のトンネル。この日、二つ目の失策がオースティンの3ランに結び付いた。八回には大山が一ゴロをファンブル。1試合3失策でチーム失策数はリーグワーストの「44」に達した。ただ、岡田監督は「ゴロ飛んだら、全部エラーやな。記録員も」と記録員の判断にも注文を付けた。 今季2度目の4連勝を狙ったが、ミス絡みの逆転負けで連勝は「3」で止まった。チームに漂う、どこか重苦しい雰囲気に「内容が悪いからやろ」と疲れた表情を浮かべた。あと1勝と迫っていた監督通算700勝にも思わぬ足踏みとなった。DeNAに0・5差と詰め寄られて迎える第3戦。足元を見つめ直し、節目の勝利をつかみ取る。