「“頑張っている人たち”はいつも苦しそう」 努力は無意味でコスパが悪い? EXITりんたろー。「よくトライをさせられてエラーを起こすが、それでしか得られないものがある」
ゆうへいさんはブログやSNSを通して、「自分はこういう経験をして、幸せになれた」という発信をしている。その上で「自分の『頑張る』の定義は、やりたくないことを無理してやること。ブログを書いて経験を伝えることに対して、“頑張っている”という意識はない」との考えを述べた。 才能心理学協会の北端康良理事長は、「理想を実現するために努力したいというのは、人間の基本的欲求だ。ただ、報われない経験が積み重なると、『努力しても無駄だ』と感じてしまう。これを心理学で“学習性無力感”と呼ぶ。こうした経験によって影響を受けるので、努力が楽しいというのは“これまでに報われたことがある”という話でもある」とした。
■“頑張れ=パワハラ”? Tehu氏「『厳しくしてほしい』と言ってきた子が伸びた」
EXx取締役CTOのTehu氏は「企業の40~50代が言う、上の世代からの理不尽に耐え抜いた『頑張った』ならいらないと思う。ただ、自分たちのようなエンジニアは、頑張らないために頑張る職種だ。楽をするために頑張ってプログラムを書いて自動化することで、むしろ労働生産性を高める。もし頑張らずに成果があがるなら、それはそれで素晴らしいことだとも思う」と話す。 ハラスメントが何かと問題視される中で、Tehu氏は会社の人事部から「インターン生にきつく言うのはやめてほしい」と言われたという。しかし、「社長が本人にどう指導されたいかを聞くと、『誰にも厳しくされたことがないので、厳しくされてみたい』と。そこから強めで愛のあるフィードバックをするようにしたら、すごく成長した」と振り返る。 北端氏は「頑張れ=パワハラ」とされる現状に違和感を示す。若手は自分の才能や可能性に気づきづらいため、「ここはもっと頑張ろう」といったアドバイスが必要だと説く。また、「叱らない上司」は表面上優しく見えるが、逆に言うと成長しない部下をそのまま放置していることになり、今の上司・部下のあり方の方がむしろ冷たいとも言える。 お笑いコンビ・EXITのりんたろー。は「僕はよくトライをさせられて、エラーを起こす。嫌なことなんだけど、そのエラーでしか得られないものがある。以前の自分よりステップアップしていると感じるので、そういう考えもあると知ってほしい」と自身の経験から述べた。