【RIZIN】桜庭との対戦が決まった矢地祐介がモノ申す「ナメんなと」「MMAの厳しさを教えて叩き潰したい」、桜庭大世は「とにかく全力を出そう作戦」
2024年12月31日(火) さいたまスーパーアリーナ『RIZIN DECADE』の追加対戦カード発表記者会見が、11月20日(水)都内にて行われた。 【写真】矢地と桜庭のフェイスオフ RIZINライト級(71kg)5分3Rで矢地祐介(フリー)vs.桜庭大世(サクラバファミリア)が決定。 これがMMAデビュー戦となる桜庭和志の長男・大世は「自分が日本で一番大きいRIZINという団体で、大晦日という大きな舞台に立てるのは、親の名前でしか立てないと思っていて。しかもペーペーなので、とにかく精一杯頑張ろうと思っています。人の感情を揺さぶるような試合をしたいと思っているので楽しみにしていてください」と挨拶。 続いての矢地は「まず10年目の節目の大晦日大会に出場できることをとても嬉しく思います」と話した後、ただ、ちょっと待てと。試合が決まったのは嬉しいけれど、相手がデビュー戦? というところで複雑な気持ちになりました。せっかく前回、日本の若手筆頭のパトリック選手を何とか倒して、よしもう1回上へって気持ちだったところにこのオファーだったので凄くガッカリしたし、悔しい気持ちもありました。 僕もいい年齢になってきて、こういう若手との凌ぎ合いと言うか、若手の相手もしないといけない立場になったことは重々承知していますし、大晦日ということもあってこういう有名な選手の息子さんみたいな話題性のあるカードが必要なのも分かっていますし、僕自身PRIDE大好きだったのでそんなPRIDEど真ん中の桜庭和志さんの息子さんと試合できるのは嬉しいんですけれど、複雑な気持ちです。 大世くんはとてもいい子なので言いづらいんですけれど、どうやら桜庭さん陣営からの指名で、矢地くんどうかなって話が僕の耳に入ってきて。なんだそれ、ナメてんのかと。15年プロでやってきていい時も悪い時もありましたけれど、ナメられがちな僕ですけれど、第一線で活躍してきた自負はあるので。その俺を名指しするとはまああまなかなかナメてんなと思ったのが正直な気持ちです。 ただ、レジェンドファイターの息子さんですし、組技のスキルもまあまああるみたいですし、デビュー戦と言えと 何をしてくるか分からない、どんなポテンシャルを持っているのか分からないので、しっかり気持ちを引き締めて戦いますけれど、矢地は怒ってるぞってことを皆さんに伝えたいと思います。当日はいい試合をするつもりはなくて、MMAの厳しさを教えて叩き潰したいと思います」と、デビュー戦の相手を務めさせられることに不満をもらした。 互いの印象と自分が優っている部分は何かと聞かれると、桜庭は「矢地さんの印象はベテランで凄いマッチョな印象です。僕が勝っているところは、逆に何も知らないところかなと思います」、矢地は「全部で僕が上回っていると思うけれど、彼は若いのと、今までの試合経験がないところで逆に何をしでかすか分からないところは気を付けないといけないと思っていますが、全てにおいて僕が上だと思っています」とそれぞれ答える。 桜庭は父からのアドバイスについて聞かれたが、「あまりないかもしれない(苦笑)。頑張れ、一生懸命練習しろって感じです。寝技は一緒に練習します。(セコンドは)めんどくさがり屋なので、もしかしたら就いてくれないかも。聞いてみます」とした。 矢地から明かされた陣営からの指名については「そんなのはないです。僕の知らないところで言われていたかもしれないですけれど」と戸惑っていた。 10月に開催された『JAPAN MARTIAL ARTS EXPO PROLOGUE』にて行われた「QUINTETルール 5vs.5勝ち抜き戦」には矢地、桜庭ともに出場しており、桜庭は倉本一真とドロー(矢地は大将で副将戦で決着がついたため出番なし)。その試合の感想を聞かれた矢地は「手足も長いですし足関節が得意そうなイメージです。それなりには出来そうだなって印象は受けました」という。 一本で勝つつもりか、KOで勝つつもりかとの質問には「それは試合当日になってみないと分からないけれど、必ずフィニッシュしなければいけないと思っています。大世くんはとてもいい子ですけれど、仕留めたいと思っています」ときっぱり。 最近の試合では打撃があまり見られないことには「僕もキャリアが長くなってきて若い選手よりダメージが蓄積しているのも感じていますし。だからと言ってアゴが弱いわけではないですけれど。その中で最近は組みで戦う、組みでパウンドを出すみたいな選択が増えていったと思うので、大まかにやることは変わらないでしょうけれど、大晦日なので楽しい試合に出来たらいいなと思っています」とした。 一方、桜庭はどういう勝ち方を予想しているかについては「僕の作戦はとにかく全力を出そう作戦なので、打撃でいけたら打撃でも行きたいですし、どっちかと言ったら寝技が得意なので寝技で極めたいとも思います」と、全力で矢地に挑みたいとする。 デビュー戦でいきなり矢地を桜庭にぶつける理由を聞かれた榊原信行RIZIN CEOは、「矢地選手が怒っているので怒らないでほしいなと思います(笑)。矢地とも話をしたのは、10年という歴史がある中で矢地は五味にしても北岡にしても日本を代表するひとつ前の世代を食ってここまで来ているので。本人も自覚をしていると言っていましたけれど、そういう追われる立場だし、超えるチャレンジを若手から受ける立場だという中で、矢地は受ける側としてはリスクが凄いある。デビュー戦の桜庭大世に負けるわけにはいかないじゃないですか。桜庭の息子だから、だけで超えられていくわけにはいかない。 受けてくれたことに感謝もするし、でも超えられないぞって想いで若手の挑戦を受けとめてプロの厳しさを教えてあげられるような試合になることを期待しつつも、僕らも知らないあの桜庭和志のDNAを持った大世のまだ見たことがないものが大晦日に見られるわけですよ。とてつもないポテンシャルを持っているかもしれないし。未知数な部分が多いだけに何を見せられるのか、初めて大晦日にそこが見られるのを楽しみにしてもらいたいと、そう思っています」と語った。
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